QPS研究所と仏マイアスペースが小型ロケットMaiaによる衛星打上げで基本合意
小型SAR衛星の開発や運用を手がける株式会社QPS研究所は、フランスのMaiaSpace社と小型ロケット「Maia」による打上げサービスの利用に関する基本合意を締結しました。本提携は、小型SAR衛星「QPS-SAR」の大規模コンステレーション構築を加速させるため、2029年以降の打上げを対象としています。専用打上げや相乗り打上げなど複数の形態および複数の軌道への打上げに対応し、準リアルタイム観測サービスの早期確立を目指します。
提携の概要と大規模コンステレーションの構築加速
本提携は、QPS研究所とマイアスペースが長期にわたり築いてきた信頼関係を基盤とするものです。マイアスペースが提供する柔軟な打上げモデルは、専用打上げ、相乗り打上げ、補助ペイロードとしての打上げなど多様な形態に対応可能であり、QPS研究所の衛星打上げ要件と高い親和性を持っています。
QPS研究所は今回の合意を通じて高度な軌道柔軟性を備えた打上げ機会を獲得し、QPS-SARを迅速かつ効率的に軌道へ配置することで、準リアルタイム観測サービスの早期確立を図る方針です。
両社代表による見解
QPS研究所の代表取締役社長 CEOである大西俊輔氏は、世界中で拡大するデータ需要に応えるため衛星コンステレーション計画を36 機超へと拡張したことに触れ、欧州で実証された宇宙技術を基盤とするマイアスペースとの多様な打上げ機会の確保を歓迎する旨を述べています。柔軟な軌道選択により計画を加速させ、準リアルタイム観測を世界規模のインフラへ進化させるため今後も積極的に打上げ機会を確保していく考えを示しました。
マイアスペースCEOのYohann Leroy氏は、今回の契約が同社の世界市場における商業展開の前進を示すものであるとし、ロケット「Maia」のモジュール性を強みに2030年代初頭までに年間約20回の打上げを実現し、低軌道向け市場のリーディングカンパニーを目指す方針を表明しています。
小型ロケット「Maia」の特長
Maiaは欧州初となる再使用可能で環境に配慮した小型ロケットとして設計・開発されています。

- 直径3.5メートルのフェアリングを備え、液体酸素と液化バイオメタンを推進剤として使用
- オプションのキックステージ「Colibri」との組み合わせにより、複雑な軌道要件に対応可能
- ギアナ宇宙センターからの打上げを予定し、太陽同期軌道から傾斜軌道まで幅広い軌道傾斜角への投入に対応
- ロケットの仕様(使い切り型または再使用型)、軌道傾斜角、「Colibri」の使用有無に応じて最大4,000kgを低軌道へ投入可能
- 開発には400名の「MaiaSpacers」が携わり、フランス、ドイツ、スペイン、スイス、ベルギー、オーストリア、ポーランドの産業パートナーと協力
発表企業について
- 株式会社QPS研究所
2005年に福岡で創業された宇宙開発企業です。九州大学での小型人工衛星開発技術をベースに、名誉教授陣と若手技術者・実業家が宇宙技術開発を行っています。北部九州を中心とする全国25社以上のパートナー企業に支えられ、小型SAR衛星「QPS-SAR」の開発、製造、運用を手がけています。(https://i-qps.net/)
- MaiaSpace社(マイアスペース)
2022年4月に設立され、小型ロケット「Maia」の設計・製造・販売・運用を行っています。親会社のAriane Groupをはじめとする欧州宇宙産業の技術力を活用しています。
本記事は株式会社QPS研究所の発表をもとに作成されています。

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