施設園芸の暑さ対策調査、7割が高温被害を経験しミスト導入意向が最多に
株式会社いけうちは、同社と過去5年間に接点があった施設園芸生産者を対象に実施した施設栽培の「暑さ対策」に関するアンケート調査の結果を公表しました。直近5年間に「毎年のように」または「複数年」にわたって高温の影響を受けたと回答した生産者は70%に上り、作物の生育や出荷量、作業者の健康面など幅広い影響が出ていることが分かりました。今後検討したい高温対策としては「細霧・ミスト装置」が42%で最多となっています。
高温被害が複数年で発生し出荷や働く人にも影響

直近5年間の高温被害について尋ねたところ、「毎年のように影響を受けている」が48%、「複数年で影響を受けたことがある」が22%となり、合わせて70%が複数年にわたる影響を経験していると回答しました。特定の年だけでなく、継続的に高温の影響が生じている状況がうかがえます。



具体的な影響として、植物への影響では「高温による生理障害の増加」が49%で最多となりました。経営面では「出荷量の減少」が65%、「規格外品・不良品の増加」が50%に達しています。さらに人や作業への影響でも「熱中症または体調不良の発生」が56%、「作業時間帯の制限・変更」が50%となり、作物の管理だけでなく作業環境の面でも対策が課題となっています。
冬春に収穫するイチゴでも残暑期の育苗管理が課題に
調査では、冬春に収穫期を迎える作物の生産現場でも高温への懸念が示されています。回答したイチゴ生産者21件のうち48%が「毎年のように高温の影響を受けている」と回答し、植物への影響では57%が「開花不良・着果不良」を挙げました。
促成栽培のイチゴでは、冬春の収穫に向けて8月下旬から9月などの夏から残暑期に育苗や花芽分化の管理を行います。生産者からはクリスマス時期の出荷を見据えた花芽分化の促進に関する悩みも寄せられており、現在の生育だけでなく将来の出荷時期を見据えた暑さ対応が求められています。なお、イチゴに関する数値は回答した21件の集計であり促成栽培に限定した結果ではなく、2026年冬の収穫量や価格を予測するものではないとしています。

導入実績と異なり今後は細霧・ミスト装置への関心が最多
直近5年間に高温対策として導入・更新した設備・資材では、「遮光カーテン」が40%、「バイオスティミュラント剤」が38%、「遮熱剤・遮光剤」が35%、「循環扇・送風機」が33%と上位を占めました。
一方で今後検討したい対策を尋ねると、「細霧・ミスト装置」が42%で最多となり、「被覆資材の更新」が24%、「遮熱剤・遮光剤」が23%、「換気扇・外気導入システム」が21%と続きました。導入実績と今後の検討意向には違いが見られ、冷却や換気によってハウス内の環境を調整する設備への関心が集まっています。株式会社いけうちは、遮光や換気、冷却などを組み合わせ、農場ごとの条件や目的に応じた環境づくりが重要だとしています。
調査の概要
- 調査名:施設栽培の『暑さ対策』に関するアンケート
- 調査対象:株式会社いけうちと過去5年間に接点のあった施設園芸生産者
- 調査方法:インターネットアンケート
- 調査期間:2026年5月15日~6月7日
- 有効回答数:86件
- 調査主体:株式会社いけうち
本調査は全国から無作為に抽出したものではなく回答者の状況を示すもので、細霧・ミスト設備の未導入者も含まれます。複数回答を含むため回答割合の合計が100%を超える場合や、整数%表示により合計が100%にならない場合があります。
本記事は株式会社いけうちの発表をもとに作成しました。
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