松田電機工業所がMujinのロボット導入で混載通い箱荷下ろしを自動化
株式会社Mujin Japanは、自動車電装部品メーカーの株式会社松田電機工業所において、通い箱デパレタイズロボット2台を導入し、混載通い箱の入荷・入庫工程を自動化したことを発表しました。MujinOSを基盤とするフィジカルAI技術を活用し、これまで人手に頼ってきた複雑な荷下ろし作業の自動化を実現しています。中小製造業においてサイズや形状、積載状態が異なる混載通い箱をロボットで自動荷下ろしする事例は、Mujin調べ(2026年8月に全国の製造中小企業を対象に実施したヒアリング調査)によると初となります。
混載通い箱の荷下ろし工程が抱えていた課題
自動車部品工場では、複数のサプライヤーから納入される多様な部品が通い箱(コンテナ)に収納され、混載パレットとして搬入されます。しかし、通い箱にはさまざまな形状やサイズがあり経年劣化による変形も見られることや、箱の種類や積載位置、向き、隙間といった積載パターンが無数に存在すること、ロボットが把持できる箱の縁が限られ適切な把持位置や動作の判断が必要となることから、従来のティーチング方式による自動化は困難でした。松田電機工業所は、地方工場における採用難への対応と生産技術・物流の高度化を進める一環として、人手に頼っていた荷下ろし工程の自動化を実施しました。
3D認識と可変ハンドによる自律的な荷下ろしシステム
今回のシステムは、入荷時の混載パレットからの荷下ろし工程と、完成品を自動倉庫へ入庫する工程の2カ所に導入されました。ロボット上部の3Dビジョンが混載パレットをスキャンし、MujinOSが通い箱の位置や形状、把持に必要な縁を高精度に認識して把持位置と動作経路をリアルタイムで計算することで、積載パターンが固定できないパレットからも自律的に荷下ろしを行います。

入荷工程では、ロボットが箱を把持した後に側面のかんばんをスキャンし、確認できない場合は箱を回転させて別の面をスキャンして後工程に適した向きに整えて供給します。また、ロボットハンドは箱のサイズに合わせて爪幅を自動調整するため、複数規格の通い箱に対応可能であり、将来的な箱種や品番の追加時にも設備全体を作り変えずに対応できる拡張性を備えています。


年間5,856時間の削減と作業負荷の軽減効果
松田電機工業所は、独自の改善活動「IM(Innovation Movement)」を通じて生産技術や物流の高度化に取り組んでおり、今回の導入により作業者の負担軽減と、より付加価値の高い業務への人材再配置を進めています。
導入による具体的な効果は以下の通りです。
- 対象工程の作業人員:3人から0人へ
- 1日当たりの荷下ろし箱数:5,000箱
- 作業者が手で持ち上げていた総重量:1日当たり約25t
- 年間削減工数:5,856時間/年
松田電機工業所は今後、入荷から生産、出荷までの物流工程全体の高度化を視野に入れており、Mujinは本事例を通じて、日本の製造業の競争力強化を支援していくとしています。
企業概要
- 株式会社松田電機工業所(代表取締役社長:後藤 尚久、設立:1958年4月、ウェブサイト:https://matsudadenki.co.jp/ )
- 株式会社Mujin Japan(取締役CEO:荒瀬 勇、事業開始日:2024年4月、ウェブサイト:https://www.mujin.co.jp/ )
本記事は株式会社Mujin Japanの発表をもとに作成しました。
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