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コメ農家の廃業が高水準 2026年1から8月は計30件超 帝国データバンク調査

株式会社帝国データバンクは、米作農業における休廃業・解散および倒産の発生状況に関する調査・分析結果をまとめた。2026年1〜8月に発生した米作農業(コメ農家)の廃業は27〜28件、倒産(負債1000万円以上、法的整理)は4件判明し、計30件以上が生産現場から撤退したとしている。1〜8月の累計撤退件数としては3年連続で30件を超えており、通年で4年連続の過去最多更新となる可能性がある。

2025年度は損益が大幅改善も単年度の特徴にとどまる

コメ生産現場では、過去の猛暑による不作などを背景とした米価急騰により農協系からの概算金が大幅に値上がりし、多くの農家が利益を確保した。2025年度における法人を中心とした米作農業の最終損益は「増益」が77.8%を占め、前年度の65.9%を大幅に上回って過去20年で最高となった。減益であっても黒字を維持した事業者を含めると黒字割合は9割を超え、赤字割合が3割を超えていた2021〜2022年度と比べて損益状況は大きく改善した。

しかし、こうした収益改善は単年度にとどまるとみられている。従来は薄利多売で手元に利益が残りにくかったことから、トラクターや田植え機、コンバイン、乾燥機といった老朽化した機械設備の更新を先送りにしてきたケースが少なくないとされる。

気象リスクや高齢化が将来への投資判断に影響

経営をめぐる不透明感も事業継続の課題となっている。近年の異常な猛暑や豪雨、台風、カメムシの大量発生などにより、収穫量の減少や等級落ちが発生しやすく、高品質な米を安定供給する難易度が高まっている。

さらに、全国の米作農業における代表者年齢は60代を超えており、コメ生産のマンパワー不足がボトルネックとなっている。廃業した米作農業者の代表者年齢も70代後半と高齢化が顕著であり、米価が高くても将来を見据えた積極投資に踏み切れず、事業継続を断念する動きが水面下で進んでいる可能性があると分析されている。

2026年産の概算金下落と生産コスト高が重荷

足元では、コメ価格高騰に伴う需要減退や生産量回復による民間在庫の積み上がりを受け、2026年産の米の概算金(JAの仮渡金)は前年産から一転して全国的に約2〜4割減と大幅に下落している。

一方で、肥料や農薬、機械のメンテナンス費用といった生産コストは上昇が続いており、コメ価格の上昇だけでは解決できない構造的な問題が顕在化している。

調査の定義

  • 集計期間:2026年8月31日まで
  • 休廃業・解散:特段の手続きを取らずに企業活動が停止した状態を確認(休廃業)、または商業登記等で解散(みなし解散を除く)を確認した企業(倒産を除く)
  • 倒産:負債1000万円以上の法的整理

本記事は株式会社帝国データバンクの発表をもとに作成しています。

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