Dellows News

東京都が官民連携3ファンドの投資状況を公表 大学発やGX関連など

東京都は、スタートアップのグローバル市場における成長支援に向け、昨年度までに設立した官民連携3ファンドの投資状況を取りまとめて公表した。対象となるのは「大学発スタートアップ等促進ファンド」「官民連携インパクトグロースファンド」「GXイノベーション促進支援ファンド」の3つである。都はこれらのファンドを通じた資金供給やスケールアップ支援により、スタートアップの創出や一層の成長促進を後押ししている。

大学発スタートアップ等促進ファンドの投資状況

大学発スタートアップ等促進ファンドは、大学等の研究やディープテック技術の社会実装を通じてスタートアップの創出や裾野拡大を目指すファンド・オブ・ファンズである。東京大学協創プラットフォーム開発株式会社が運営を担当し、都から50億円が出資されている。

令和8年8月末時点で、みやこ京大イノベーション3号やUTEC6号など12のVCファンドへ出資している。出資先ファンドを通じて新たに投資が実行された主な企業として、以下の7社が挙げられている(令和7年12月25日付の公表以降に投資された企業)。

  • オプティアム・バイオテクノロジーズ株式会社(愛媛大学発、抗体医薬品・CAR-T細胞療法開発)
  • 株式会社ソラリス(中央大学発、ミミズ型管内走行ロボット開発)
  • 株式会社パワーウェーブ(豊橋技術科学大学発、ワイヤレス給電技術開発)
  • 株式会社Gaianixx(東京大学発、次世代半導体向け単結晶薄膜開発)
  • Qubitcore株式会社(沖縄科学技術大学院大学発、分散型量子コンピュータ開発)
  • 株式会社Yanekara(東京大学発、分散型電源の統合制御システム開発)
  • 株式会社Yaqumo(京都大学発、中性原子方式量子コンピュータ開発)

官民連携インパクトグロースファンドの投資状況

官民連携インパクトグロースファンド(IF Growth1号投資事業有限責任組合)は、社会課題解決に向けて大きなポテンシャルを有するグロース期(主にレイター期)のインパクトスタートアップを対象としている。インキュベイトファンド株式会社が運営し、都の出資額は100億円である。

令和8年8月末時点における主な投資先は以下の7社となっている。

  • アスエネ株式会社(GX・ESG経営支援サービス提供)
  • ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(波動制御技術を用いた製品開発)
  • ペイトナー株式会社(オンライン完結型決済サービス等の提供)
  • メトロウェザー株式会社(ドップラー・ライダー開発)
  • 株式会社BMSG(アーティストマネジメント、音楽コンテンツ企画・制作)
  • 株式会社KOMPEITO(置き配型社食「OFFICE DE YASAI」等の提供)
  • VFR株式会社(産業用ドローンやドローンポートの開発・製造)

GXイノベーション促進支援ファンドの投資状況

GXイノベーション促進支援ファンドは、ゼロエミッションに貢献するアイデアや技術力を持つ企業を支援するため、2つのファンドで構成されている。株式会社みらい創造インベストメンツが運営する「みらい創造3号投資事業有限責任組合」(都出資額30億円)と、株式会社BUILDが運営する「BUILD1号投資事業有限責任組合」(都出資額20億円)である。

令和8年8月末時点での主な投資先として、以下の6社が公表された。

  • 株式会社ウェーブレット(地下構造の高精度可視化・分析プラットフォーム提供)
  • エクイタスメディカル株式会社(クリニック向け医療DX・事業承継推進)
  • Advanced Float株式会社(軽水炉技術と海洋浮体技術を組み合わせた発電所開発)
  • 株式会社ReNu Industries(原発廃炉対応や次世代炉サプライチェーン構築)
  • Singular Machines Ltd(AIを活用したエンジニアリング設計自動化プラットフォーム開発)
  • Trash Technologies株式会社(電子廃棄物の回収から再資源化)

なお、公表された投資先等の情報はファンド運営事業者の了承が得られたものに基づいている。

本記事は東京都の発表をもとに作成。

アクセスランキング

今日

1週間