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15th Rockの北大連携ファンド、メタジェンなどバイオベンチャー2社に出資

独立系ベンチャーキャピタルの15th Rock株式会社は、北海道大学との連携により組成した「北海道大学 Green Frontier Fund 1号投資事業有限責任組合」を通じて、メタジェンセラピューティクス株式会社と米eGenesis, Inc.の2社に出資した。

両社はそれぞれ腸内細菌医療や異種移植の社会実装に取り組んでおり、北海道大学との人的・事業的な連携関係を有している。同ファンドは両社の技術力や臨床開発の進展、グローバルな成長可能性を評価して出資を決定した。

北大連携ファンドの狙いと投資の背景

北海道大学 Green Frontier Fund 1号投資事業有限責任組合は、北海道大学と15th Rockが締結した協定に基づき組成された大学発ベンチャーファンドである。アグリフードテック、クリーンテック、セミコンダクター、Human Augmentation(人間拡張)の4分野を重点投資領域に定めている。

ファンド名の「Green」は北海道の自然資本を基盤とする持続可能な産業を、「Frontier」は北海道大学の基本理念の一つであるフロンティア精神を表している。同ファンドは、出資先2社の事業成長と次世代医療の社会実装を支援し、世界規模の医療課題の解決を目指すとしている。

腸内細菌医療の実用化を進めるメタジェンセラピューティクス

出資先の1社であるメタジェンセラピューティクスは、腸内細菌の研究成果を基盤に医療技術や医薬品を開発する山形県鶴岡市の大学発バイオベンチャーである。

同社は、健康な人の便に含まれる腸内細菌を患者の腸内に移植してバランスのとれた腸内細菌叢を再構築する「腸内細菌叢移植(FMT)」の実用化に取り組んでいる。現在は主に潰瘍性大腸炎、消化器がん、パーキンソン病への応用研究を進めている。2026年5月には、潰瘍性大腸炎患者を対象として、日本人の腸内細菌を用いたFMT医薬品の日米初となる治験を開始した。ドナー募集から治験薬製造までを一貫して担う体制を構築している。

なお、同社代表取締役社長CEOの中原拓氏は北海道大学農学部および同大学大学院理学研究科の出身で、同大学の新渡戸カレッジメンターなどを務め、教育活動にも携わっている。

もう1つの出資先であるeGenesisは、世界的な臓器不足の解決を目指し、ヒトへの適合性を高めたゲノム編集ブタ由来の臓器を開発する米国のバイオテクノロジー企業である。

同社は独自のプラットフォーム「eGenesis Genome Engineering and Production(EGEN)」を活用し、マルチプレックスCRISPR技術によってブタのゲノムを改変している。異種間のウイルス感染リスクや超急性拒絶反応を抑え、ヒトとの分子レベルでの適合性を高めることで安全な異種移植の実現に取り組んでいる。

腎臓移植を主要プログラムとし、急性肝不全や心不全への応用に向けた研究開発も進めている。日本国内においては、同社が開発した遺伝子改変ドナーブタを国内スタートアップがクローン技術で再現・生産し、その腎臓を用いた異種移植について北海道大学病院などが2028年の治験開始を目指している。

関係各社の概要

各社の概要は以下の通りである。

メタジェンセラピューティクス株式会社

  • 本社所在地:山形県鶴岡市
  • 設立:2020年1月
  • 代表者:代表取締役社長CEO 中原 拓
  • 事業内容:腸内細菌研究に基づく医療技術および医薬品の研究・開発

eGenesis, Inc.

  • 本社所在地:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ
  • 代表者:President and Chief Executive Officer Mike Curtis, Ph.D.
  • 事業内容:ゲノム編集技術を活用した移植用ヒト適合性臓器の研究・開発

15th Rock株式会社

  • 所在地:神奈川県横浜市
  • 代表者:Founder / General Partner 中島 徹、源 健司
  • 事業内容:Human Augmentationやコンシューマーサービスを投資領域とするベンチャーキャピタル事業

本記事は15th Rock株式会社の発表をもとに作成。

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