リーディングマーク、職場AIの影響や管理職行動に関する研究成果を学会発表へ
新卒採用支援や「Personality Tech」を通じたHR事業を手掛ける株式会社リーディングマーク(本社:東京都港区、代表取締役社長:飯田 悠司)の社内研究機関「組織心理研究所」は、2026年9月5日・6日に慶應義塾大学日吉キャンパスで開催される産業・組織心理学会第41回大会において、4件の研究成果を発表する予定です。
発表内容は、職場におけるAI導入の意味づけと心理的影響に関する一連研究3件と、従業員のウェルビーイングを支えるマネジメント行動に関する研究1件で構成されています。同研究所は、心理測定や統計分析を通じて職場やマネジメント現場の課題を捉え、研究成果の公表を進めています。
職場AI導入への反応と心理的影響に関する3つの研究
職場AI導入に関する研究は、勤務先でAIが導入されている就業者400名から得た1,600件の自由記述をもとに分析されました。回答者が仕事に最も影響しているとしたAIのうち、生成AIは317名(全体の79.2%)を占めています。
第1の研究では自由記述を10カテゴリに整理し、便利さや効率化などの「機能的拡張評価」が88.8%にみられた一方、仕事の価値や役割が損なわれる懸念(代替・価値侵食懸念)は41.0%、AI出力の正確性や確認負荷に関する記述は23.5%にみられました。また、影響が分からない、まだ判断できないとする記述も49.5%にのぼり、単純な賛否では捉えきれない実態が示されています。
第2の研究では、生成AIを前向きに捉えている層における適応負担(確認負荷や再学習圧力)の有無に着目しました。適応負担を伴わない場合は生成AIの利用頻度と「自分らしさ感」に正の関連がみられたのに対し、適応負担を伴う場合は正の関連がみられず、下位尺度である仕事上の所属感とは負の関連が確認されました。
第3の研究では、個人の楽観性とAIの捉え方の関連を検討しました。楽観性が高い人ほどAI導入の肯定的な側面を捉えやすいものの、否定的な側面を認識しにくくなるわけではないことが示され、前向きな評価が不安や懸念の不在を意味するとは限らない結果となっています。同研究所は、企業には利用率だけでなく確認負担や学習圧力などを踏まえた導入後支援の設計が求められるとしています。
従業員のウェルビーイングを支える管理職行動の自己診断尺度を開発
管理職が従業員のウェルビーイングを高めるための行動を把握する自己診断尺度を作成し、複数企業の管理職127名を対象に検討が行われました。仕事内容の促進、人間関係の促進、業務負担の改善、サーベイ活用という4領域・19下位因子に対応する135項目を作成し、項目分析を経て75項目を採用しています。
分析の結果、仕事内容・人間関係・業務負担に関する行動は自己評定上で明瞭に分かれず、領域横断的なマネジメント・コンピテンシーとしてまとまりました。一方で、サーベイ結果の閲覧や記録、関係者との連携などは比較的独立した行動として認識されており、日常的なマネジメント姿勢とサーベイ運用行動には異なる側面があることが示唆されました。今後は管理職の自己評定と部下側のウェルビーイング指標を照合し、実際の職場での関連を検証する予定です。
学会発表の概要
発表が行われる産業・組織心理学会第41回大会の概要および発表スケジュールは以下の通りです。
- 大会名:産業・組織心理学会第41回大会
- 会期:2026年9月5日(土)・6日(日)
- 会場:慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎(神奈川県横浜市港北区日吉4-1-1)
- 発表形式:ポスター発表(来往舎2階 ギャラリー)
発表タイトルおよび日時は以下の通りです。
- 発表1(P06/9月5日 13:00~13:45):職場AI導入の意味づけと心理的影響に関する探索的研究(1)自由記述にもとづく意味づけカテゴリの整理(発表者:丹野 宏昭、山田 圭介、佐藤 映、佐藤 真美華)
- 発表2(P31/9月5日 12:15~13:00):職場AI導入の意味づけと心理的影響に関する探索的研究(2)適応負担の有無による生成AI利用と自分らしさ感の関連の違い(発表者:佐藤 真美華、山田 圭介、丹野 宏昭、佐藤 映)
- 発表3(P13/9月5日 12:15~13:00):職場AI導入の意味づけと心理的影響に関する探索的研究(3)AI導入に対する捉え方と楽観性の関連(発表者:山田 圭介、丹野 宏昭、佐藤 映、佐藤 真美華)
- 発表4(P29/9月5日 12:15~13:00):従業員のウェルビーイングを高めるマネジメント行動診断尺度の開発 職場のウェルビーイング調査票との構造的対応の検討(発表者:佐藤 映)
株式会社リーディングマークおよび組織心理研究所の概要
株式会社リーディングマークは、2008年1月に設立されたHR事業を展開する企業です。「ミキワメAI 適性検査」や「ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ」「ミキワメAI マネジメント」などのHRサービスを提供しています。
社内研究機関である「組織心理研究所」は、心理臨床学や組織心理学の知見をもとに人と組織の課題を調査・研究し、プロダクト開発や組織支援の監修を担っています。
- 会社名:株式会社リーディングマーク
- 代表者:代表取締役社長 飯田 悠司
- 所在地:東京都港区虎ノ門3-8-21 虎ノ門33番ビル 10階
- 設立:2008年1月
- コーポレートサイト:https://www.leadingmark.jp/
- 組織心理研究所サイト:https://oprl.mikiwame.com/
- 詳細レポート:https://oprl.mikiwame.com/articles/cw4ueg6pa
本記事は株式会社リーディングマークの発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



