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F5、国内製造業と金融業の生成AI導入とセキュリティに関する調査結果を発表

F5は、日本国内の製造業および金融業界を対象とした生成AIの導入状況とセキュリティに関する2つの調査レポートを発表しました。調査では、AIガバナンス改革により規制面での障壁が取り除かれた一方、AI導入の意欲とセキュリティ対策の徹底との間にギャップが広がっている実態が明らかになりました。

経営陣の姿勢がAI導入の進展を左右

調査によると、2025年のAIガバナンス改革により過去12か月間でAI導入ペースが加速したと回答した割合は、製造業で48%、金融業界で50%に達しました。

一方で、各業界における導入速度の要因として経営陣の姿勢が挙げられています。製造業では、経営陣の43%が「慎重に進める」、41%が「安全策を講じつつAIを活用する」と回答し、推進意識を持つ企業は正式導入率が1.3倍高い結果となりました(75%対59%)。金融業界では、慎重な姿勢が58%を占める一方、AI活用を推進する企業は34%にとどまりました。ただし、推進派の正式導入率は慎重派に比べて4.3倍の差(94%対22%)を示しています。

全社規模での展開については、製造業で3%、金融業界で10%にとどまりました。製造業では29%が複数の試験プロジェクトを実施し、21%が社内での本番運用に入っています。金融業界では44%が限定的な試行などにとどまり、二極化が進んでいます。

未承認AIツールの利用とセキュリティ対策の遅れ

従業員が未承認のAIツールを利用する「シャドウAI」の実態については、製造業の43%、金融業界の50%が報告しています。これに対し、データ漏えい防止(DLP)やプロンプトのログ記録、アクセス制限といった技術的対策を導入している割合は、製造業で6%、金融業界で10%にとどまり、多くの組織がポリシーやトレーニングに依存している現状が示されました。

また、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)やAPIセキュリティなどの基盤はあるものの、プロンプトインジェクションやデータ抽出といったAI特有のリスクに対応する体制は不足しています。成熟した継続的監視体制を持つと回答した企業は製造業で10%、金融業界で12%でした。データ漏えいの阻止を懸念する割合は両業界とも60%に上る一方、検知・対応能力との間には48%から50%のギャップが存在しています。さらに、AIセキュリティへの支出が場当たり的または未定義である企業は、製造業で41%、金融業界で42%に上ります。

業界ごとに異なるリスクと機会

両業界において直面する課題と機会には違いが見られます。

  • 製造業:製品設計データやCADファイル、技術仕様などの知的財産(IP)リスクが最大の懸念事項として挙げられています(37%)。AI導入の拡大が見込まれる分野は工場運営(27%)やエンジニアリング/R&D(21%)です。
  • 金融業界:顧客対応場面での生成AIの大規模導入は10%にとどまり、46%は導入を検討していないか未定としています。最大の障壁は顧客データの機密性(56%)であり、データインフラの構築が先駆者優位につながると指摘されています。

CISOおよびCIOへ向けた5つの優先行動

レポートでは、セキュリティおよびテクノロジーのリーダーに向けて以下の5つの行動を推奨しています。

  1. 競争上の根拠を用いてAI導入の妥当性を示す
  2. データの境界線を定義する
  3. 承認済みのAIツールを提供し、技術的に利用を制御する
  4. AIに特化したセキュリティ機能を構築する
  5. 専用のAIセキュリティ予算を設定する

調査概要

  • 調査名:「The Intelligent Factory:日本の製造業における信頼できるAIの構築」「The Trusted Bank:日本の金融業界が、いかにAIを導入し、顧客に信頼と安心を築くか」
  • 調査対象:日本国内の製造業および金融業のテクノロジー・セキュリティ部門のシニアエグゼクティブ
  • 実施時期:2026年4月
  • 調査・分析機関:Twimbit(F5委託)

本記事はF5の発表をもとに作成しています。

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