スマートスケープの3D類似形状検索SS4Mを山下電気が導入 調査工数を削減
スマートスケープ株式会社は、同社が提供する3D類似形状検索システム「SS4M」が山下電気株式会社に導入されたと発表した。
金型製作から射出成形、二次加工までを一貫して手掛ける山下電気において、過去の3D CADデータ資産の再活用や熟練者の知見のデータ化が進み、調査業務にかかる工数を約7割削減するなどの成果を上げている。若手社員の育成や見積業務の効率化にもつながっているという。
導入の背景と選定理由
金型・射出成形メーカーでは膨大な3D CADデータや図面、金型情報などが蓄積されているものの、過去案件の探索に時間がかかることや、熟練者の経験知が文書化されず属人化しやすい点が課題となっていた。山下電気でも、見積もりや金型検討の際に紙資料や担当者の記憶に頼る場面が多く、検索精度やスピードが担当者によって左右されていた。
同社は以前から類似形状検索ツールの導入を検討していたが、CAD環境への依存やライセンスの制約、コスト、クラウド利用時の情報管理などが懸念となっていた。SS4Mは、CADソフトに依存せずサーバーライセンスで多数利用できる点や、一般PCおよびオンプレミス環境で運用可能な点が評価され、導入に至った。
検索工数を約7割削減し見積精度も向上
SS4Mの導入前は、他部署の案件や担当者不在時の調査において、類似案件へ到達するまでに最大で90分程度を要する場合があった。導入後は3Dモデルを投入するだけで類似形状を検索できるようになり、平均30分かかっていた調査業務を約10分に短縮した。これにより1件あたり約20分、検索業務にかかる工数は約7割削減された。

また、見積作成時にも類似製品の発見数増加や過去見積との比較精度向上が図られている。営業担当者が自身の経験にとどまらず、過去資産を横断的に検索して見積もりの裏付け情報を効率的に取得できるようになった。
若手育成の加速と技術知見データベースへの発展
導入前は若手社員が見積や金型検討の際にベテラン社員へ初歩的な問い合わせを行うことが多かったが、若手自身で類似案件を検索・確認できるようになったことで、初期段階の質問が減少し、より専門的な技術議論に時間を使える環境へと変化した。
現在、山下電気では技術部門だけでなく営業・製造・品質管理部門など約60名が同システムを利用している。3D類似形状検索にとどまらず、材料情報、得意先別、金型番号、二次加工条件の検索など、製造条件や過去の対応履歴を含む技術資産データベースとしても活用が広がっている。

山下電気は今後、品質管理部門や製造部門などへ利用範囲をさらに拡大し、設計資産に加えて製造ノウハウや品質情報も横断して活用していく方針だ。
会社概要
山下電気株式会社
- 所在地:東京都品川区南品川3丁目6番33号
- 代表者:代表取締役社長 山下 慎一郎
- 事業内容:プラスチック成形品、プラスチック成形用金型の開発・製造
スマートスケープ株式会社
- 所在地:東京都港区港南1-8-40 A-PLACE品川8F
- 代表者:代表取締役社長 伊藤 慎吾
- 事業内容:情報通信関連技術の研究開発、受託開発、販売ならびにコンサルタント業務
本記事はスマートスケープ株式会社の発表をもとに作成。
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