Blue space、黒モーター自動解体システムで連続自動運転を実証
産業機械の研究開発などを手掛けるBlue space株式会社は、エアコンや冷凍・冷蔵設備などから回収される密閉型コンプレッサー(通称「黒モーター」)の金属外殻切断工程を自動化する「黒モーター自動解体システム」を開発しました。同社は、複数種類の黒モーターを対象とした連続自動運転の実証に成功したことを発表しました。全国のリサイクル事業者に向けて実機見学や設備導入の相談受付も開始しています。
開発されたシステムは、AIを活用した3Dカメラ、2台の産業用ロボット、高出力レーザー加工装置を統合した設備です。投入箱内にランダムに置かれた形状や寸法の異なる黒モーターを3Dカメラで認識し、位置や姿勢の情報を取得します。これにより、作業者が対象物を1個ずつ整列させる作業への依存を減らします。

搬送工程では、電磁石と機械式把持爪を組み合わせた専用把持機構を搭載した産業用ロボットが黒モーターを把持し、加工位置まで搬送して切断中も安定して保持します。その後、認識結果に応じた加工プログラムを自動選択し、もう1台のロボットと高出力レーザー加工装置によって外殻を切断します。切断後はロボットが加工済みのモーターを排出し、次の対象物の処理へと連続で移行します。

2026年9月30日には、厚さ約8mmの金属外殻のレーザー切断に成功しました。処理時間については1個当たり約120秒の運転実績がありますが、実際の能力は種類や加工条件、停止時間などで変動します。
危険作業の解消と国内資源循環の高度化へ
黒モーターの解体は頑丈な外殻で密閉されているため切断が必要ですが、従来の手作業では高温の炎や火花、油煙、粉じんが発生し、重量物の取り扱いや熟練技術が求められていました。本システムは危険な切断作業をロボットへ置き換えることで、作業者の安全性向上と省人化を図ります。
また、2025年1月1日のバーゼル条約附属書改正により非有害の電気・電子機器廃棄物も規制対象に加わり、適切な輸出入管理が求められるなど、国内での資源回収の重要性が高まっています。外殻を切断することで、内部に含まれる鉄・銅やレアアース含有磁石などの有価資源を後工程で分離・回収しやすくなり、国内の資源循環を支援します。
同社代表取締役の呼和巴拉(フワバラ)氏は、一連の工程を自動化した実証の成功について触れ、「今後は、この技術を全国のリサイクル現場に広げ、鉄・銅・レアアース含有磁石などの資源回収を支えるとともに、さまざまな産業分野の自動化にも挑戦してまいります」とコメントしています。
今後の展開と事業概要
同社は実証成果を踏まえ、使用済みエアコンや冷凍・冷蔵設備を扱うリサイクル事業者、金属スクラップ事業者、産業廃棄物処理事業者などに向けた事業化と販売活動を本格化します。導入先に応じた個別提案や共同実証を行うほか、今回培った技術を応用して黒モーター以外の金属製品や産業廃棄物の解体自動化にも取り組む方針です。
Blue space株式会社の概要は以下の通りです。
- 設立:2022年10月
- 本社:岡山県岡山市
- 代表取締役:呼和巴拉(フワバラ)
- 開発・製造拠点:岡山県岡山市北区富原
- 事業内容:産業機械の研究開発・設計・製造・販売、ロボット自動化システムの開発、各種省力化設備の開発等
- 公式サイト:https://bluespace-tec.com/
- 電話:086-897-4497
本記事はBlue space株式会社の発表をもとに作成しました。
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