doda調査、巻き込み型営業の求人が増加傾向に 年収中央値で100万円の差も
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、AI普及前後にあたる営業職求人の応募要件の変化に関する調査結果を発表しました。
調査によると、2022年から2025年にかけて「巻き込み型営業」に関連するキーワードを含む求人件数が5.8%増加しました。また、2025年の募集年収中央値では、キーワードを含む求人が含まない求人より100万円高い結果となっています。
本調査では、担当者が単独で提案から契約までを担う営業とは異なり、社内外の多様な関係者と合意形成を図りながら課題解決を進める営業スタイルを「巻き込み型営業」と定義しています。

2022年と2025年の東京勤務の営業職求人を比較したところ、「エンタープライズ関連」や「ステークホルダー関連」などのキーワードを含む求人件数は5.8%増加しました。社内外の関係者を巻き込みながら案件を推進する力に対し、求人市場で一定の関心が向けられていることがうかがえます。

募集年収中央値は「あり」が650万円、「なし」が550万円

2025年の営業職求人における募集年収の中央値は575万円でした。「巻き込み型」キーワードの有無で比較すると、キーワードを含む求人は650万円、含まない求人は550万円となり、100万円の差が見られました。

組織横断での案件推進に加え、専門知識や調整力などが求められる傾向が、募集年収の違いに表れている可能性があります。なお、本調査はキーワードの有無と募集年収中央値の関係を示すものであり、巻き込み型営業力が年収差の直接的な要因であることを示すものではないとしています。
全業界で上回るも、年収差は12.5万円~100万円と幅
業界別に見ると、集計対象とした9区分すべてで「巻き込み型」キーワードを含む求人の募集年収中央値が含まない求人を上回りました。一方で、その差額には12.5万円から100万円までの幅が確認されています。
最も差が大きかったのは「自動車・装置・機械製品営業」の100万円で、次いで「半導体・電子部品・エレクトロニクス製品営業」「広告・メディア営業」「人材・求人広告営業」が75万円となりました。もっとも差が小さかったのは「金融営業」の12.5万円でした。

自動車や装置などの業界では技術・製造関連や海外対応、広告や人材業界では戦略・企画設計など、求められる要件の違いが年収差に影響していると考えられます。
背景に提供価値の変化やAI普及、doda編集長が解説
求人票の変化について、doda編集長の桜井 貴史氏は、企業の提供価値が「モノを売る」ことから課題解決の提案や導入後の運用支援へ拡大している点を指摘しています。提案の複雑化により検討期間が長期化するなか、関係者間の調整を担う役割が求められているといいます。
また、AI普及により情報整理や資料作成の効率化が進む一方、顧客課題を整理して関係者と連携する力は「人ならではの役割」として採用要件に表れ始めていると分析しています。今後のキャリア形成においては、個人売上実績に加え、合意形成やプロジェクト推進の経験を具体的に言語化しておくことが重要になると解説しています。
調査概要
- 調査対象:dodaに掲載された営業職求人(応募資格欄および募集年収レンジ)
- 対象職種:営業職(全業種)
- 対象勤務地:東京勤務
- 対象期間:2022年・2025年の1月~12月の期間で掲載された求人
- 分析方法:応募資格欄のテキストを対象に、5つのカテゴリごとに定義したキーワードを部分一致で判定(いずれか1つ以上に該当した求人を「巻き込み型KWあり」と判定)
本記事は転職サービス「doda」の発表をもとに作成されています。詳細な調査内容は「営業職求人に見る、「個人完結」から「巻き込み型」への変化の兆し」( https://doda.jp/guide/saiyo/018.html )およびdoda( https://doda.jp/ )に掲載されています。
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