花王、ESG戦略の進捗を公表

花王株式会社は2024年5月24日、「花王サステナビリティレポート2024」を公開し、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」の進捗状況を公表した。2023年は生物多様性や人権の尊重・DE&Iにおける新たな取り組みを実施し、パーム油調達に向けたトレーサビリティ確保を推進。さらにESG活動が財務および事業成長等に与える影響も開示している。

生物多様性については、2022年に「生物多様性の基本方針」を改訂し、2023年10月には「生物多様性の行動指針」を公開。TNFDフレームワークに沿った情報開示も進めている。人権の尊重とDE&Iの推進では、2023年6月に「DE&I方針」を新たに策定。人権リスクの把握のため毎年アセスメントを実施し、結果を公開している。

パーム油調達では、サプライチェーンにおけるトレーサビリティ確保に努めている。2023年はパーム搾油工場までは99%、パーム農園までは87%のトレーサビリティを確認。また、2020年に開始したインドネシアの小規模パーム農園支援プログラム「SMILE」では、延べ3,080農園を支援し、839農園がRSPO認証を取得した。

こうした取り組みが評価され、花王はCDP(国際NPO)の「気候変動」「フォレスト」「水セキュリティ」の全ての調査で4年連続最高評価の「Aリスト企業」に選定された。また、米国シンクタンクの「World’s Most Ethical Companies®(世界で最も倫理的な企業)」には18年連続で選定されている。