富山大とJMC、15〜39歳の頭蓋形状解析で斜頭症53.3%と発表
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーは、富山大学附属病院の猪又智実医師や吉田丈俊教授らとの共同研究成果が、2026年8月21日付で国際誌「The Journal of Craniofacial Surgery」に掲載されたと発表しました。

研究チームは15〜39歳の救急受診者242名の頭蓋形状をCT画像から解析し、129名(53.3%)が斜頭症の基準に該当することを確認しました。また、短頭症と分類される人数が評価基準によって大きく異なることも示し、成長後の頭蓋の実態や年齢・集団に応じた評価基準の重要性を明らかにしました。
242名のCT画像から若年成人の頭蓋形状を解析
富山大学附属病院では2022年から同社製の頭蓋形状矯正ヘルメットを用いた乳児の治療を行っており、頭の形を心配する家族への説明に関する現場の問いが研究の背景にあります。2023年に同社の研究公募への応募を経て支援が開始され、2024年3月27日に共同研究開始が公表されていました。
対象となったのは、2014年1月〜2023年12月に富山大学附属病院の救急外来で外傷などの診療上の理由により頭部CT検査を受けた日本人のうち、画像条件や除外基準等に基づいて選ばれた頭蓋内に異常が認められない242名です。放射線科医2名が独立して計測を行い、左右差を示す頭蓋非対称指数(CVAI)と、頭の幅と長さの比を示す頭蓋指数(CI)を算出しました。

斜頭症は53.3%、評価基準による分類の違いも確認

解析の結果、CVAIが3.5%以上を斜頭症として分類すると、242名中129名(53.3%)が該当しました。内訳は軽度83名、中等度42名、重度4名で、中等度以上は解析対象全体の19.0%にあたる46名でした。
一方、CIによる短頭症の分類では、日本人小児の既報データに基づく参照基準(94%超)を適用すると4名だったのに対し、国際的に用いられる人類学的分類(81%超)では175名(72.3%)が該当しました。研究チームはこの結果から、数値をどの年齢・集団の基準で評価するかが重要であるとし、日本人の頭蓋形状を踏まえた参照値の必要性を指摘しています。
富山大学附属病院 周産母子センター長・新生児部門の吉田丈俊教授は、成人期においても斜頭症が一定割合認められることや評価基準の重要性が示された点に触れ、「乳児期の頭蓋変形が成長後にどの程度残存するかについては、これまで十分なデータがありませんでした。本研究成果が、ヘルメット治療を含む乳幼児の頭蓋変形診療における適切な評価、保護者への説明、治療方針決定の基礎資料となることを期待しています」とコメントしています。
掲載論文と発表企業の概要

掲載された論文の概要および発表企業の概要は以下の通りです。
- 論文名:Computed Tomography–Based Evaluation of Positional Cranial Deformities in Emergency Department Patients Aged 15 to 39 Years in Japan(当社訳:日本の15〜39歳の救急外来受診者における位置的頭蓋変形のCTによる評価)
- 掲載誌:The Journal of Craniofacial Surgery
- 掲載日:2026年8月21日
- 著者:Satomi Inomata、Yasuhiro Kawahara、Shuhei Tsuritani、Mariko Doai、Aki Kido、Riko Kato、Kyo Noguchi、Taketoshi Yoshida
- 所属:富山大学附属病院 周産母子センター新生児部門・放射線部門、富山大学 放射線医学領域
- 論文DOI:10.1097/SCS.0000000000013294
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーの概要
- 社名:株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー
- 設立:2018年5月
- 代表取締役:大野秀晃
- 事業内容:医療機器・医療雑品の開発・製造・販売
- URL:https://japanmedicalcompany.co.jp
本記事は株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーの発表をもとに作成されています。
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