呉楽、音楽プラットフォームTOPLEASEで未発表デモ曲の無料公開を開始
株式会社呉楽は、運営する音楽プラットフォーム「TOPLEASE」において、アーティストが自身で制作した未発表のデモ曲を、月額プランに加入せず何曲でも無料で公開できるようにした。デモ曲が公開されるとリスナーによる再生回数の予測が行われ、曲のリリース後に集まった予測量などに応じてアーティストやリスナーへポイントが付与される。
TOPLEASEでは、公開されたデモ曲のページにおいて「この曲、7日で何回再生される?」という予測が開始される。リスナーはアプリ内で無料で配られ、購入や換金ができないコインを使用し、「目標未達」「目標達成」「大幅超過」の3つから結果を予測する。
受付締切の後に曲がリリースされると、集まった予測の量に応じてアーティストにポイントが付与され、予測が当たったリスナーにもポイントが入る仕組みとなっている。獲得したポイントはPayPayポイントなどに交換が可能だ。
また、同サービスのトップページにある「予測で注目のアーティスト」では、直近30日にリスナーが予測したコインの数に基づいて順位が決定される。フォロワー数や過去の実績に関わらず、曲が聴かれて予測が集まることで上位に表示される設計となっており、公式Instagramで公開された最初の動画は9万回以上再生されている。

作り手への収益分配における課題と背景
今回の施策の背景には、音楽配信市場の拡大とクリエイターへの還元における乖離がある。日本レコード協会の発表によると、2025年の国内ストリーミング(サブスクリプション)売上は前年の110%となる1,377億3,600万円に伸びた。
一方で、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)が2025年6月に公表した調査では、ミュージシャンを含む芸能実演家のうち54.5%が、2024年の個人収入(芸能以外の収入を含む)が300万円未満にとどまっている。
さらに、経済産業省が2026年4月にまとめた報告書においても、海外からの入金額が一部の権利者に集中している状況が指摘されている。政府は日本発コンテンツの海外市場規模を2033年までに20兆円へ広げる目標を掲げているが、新たな作り手が認知を獲得する前に活動継続が困難になる構造の変革を目指し、リリース前のデモ曲に予測を集める仕組みが2026年9月に公開された。
楽曲公開のルール変更と権利保護の取り組み
今回の変更により、アーティストが自分で制作した曲については、月額プランへ加入することなく何曲でも公開が可能となった。

ほかの人のビートを使った楽曲については、そのビートを制作したトラックメーカーが同プラットフォームへ作者として登録することで公開でき、デモページには「トラック制作」として名前が表示される。また、月額プランで利用できるTOPLEASEのビートを用いて制作されたデモ曲は、アーティスト自身の制作曲と比べて取り分の割合が大きくなる。
これらにあわせて、TOPLEASEのビートを使用せずに制作された外部トラックの権利に関する条項が利用規約に設けられた。投稿時における権利の申告と同意の仕組みのほか、各デモ曲のページに「権利の問題を通報」する窓口が設置されている。
東京都渋谷区に本社を置く株式会社呉楽は、代表取締役の呉世現が率いる企業で、約3年間にわたりTOPLEASEを運営してきた。ビートの利用に応じた分配は、これまでに208名のトラックメーカーへ累計300万円を超えている。
サービスおよび会社の概要は以下の通り。
- サービス名:TOPLEASE(トップリース)
- URL:https://toplease.club
- リスナー向けアプリ:TOPLEASE for Listeners(無料)
- App Store:https://apps.apple.com/jp/app/toplease-for-listeners/id6805836905
- Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.goraku.toplease.listeners
- 会社名:株式会社呉楽
- 所在地:東京都渋谷区南平台町12-13 秀和第二南平台レジデンス421
- 事業内容:音楽プラットフォーム「TOPLEASE」の運営、オンラインDTMスクール「TOPMAKE」の運営
- お問い合わせ:info@goraku.co.jp
本記事は株式会社呉楽の発表をもとに作成。なお、ストリーミングの売上は日本レコード協会が2026年3月に発表した2025年の音楽配信売上、実演家の収入は公益社団法人日本芸能実演家団体協議会「第11回 芸能実演家の活動と生活実態に関する調査<実演家編>結果速報」(2025年6月公表、調査期間:2025年3月〜4月)、海外からの入金と政府目標は経済産業省「音楽産業における海外展開データに関する報告書」(2026年4月)に基づいている。PayPayはPayPay株式会社の登録商標である。
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