⽇本クアオルト研究所が健康づくりアワード2026の自治体を募集 12⽉8⽇締切
株式会社⽇本クアオルト研究所は、市⺠の健康づくりを後押しする官民プロジェクト「太陽⽣命クアオルト健康ウオーキングアワード2026」の応募自治体を募集している。協賛の太陽⽣命がコース設計やガイド養成などの費用を負担し、研究所が事業開始まで伴走支援を行うもので、応募締め切りは12⽉8⽇となっている。背景には、40代女性をはじめとする働き盛り世代の体力低下など、健康寿命の延伸に向けた地域の課題がある。
40代女性の体力低下が顕著に、求められる習慣づくり

スポーツ庁が2026年10⽉11⽇に公表した「令和7年度 体⼒‧運動能⼒調査」では、25年間の体力変化が年代ごとに分析された。平成13年度の体⼒合計点を100%とした場合、60代‧70代は男女ともに大きく向上し、60代の体力は25年前より約14〜18%高くなった。一方で40代は男女とも25年前を下回り、とくに40代⼥性は25年前の93.6%にとどまり、6.4%低下と下げ幅が最も大きくなっている。また、30〜40代の⼥性は運動する人の割合やスポーツクラブなどに入っている人の割合が低い水準にある。
スポーツ庁の世論調査(令和6年度)によると、女性が運動の頻度を増やせない理由の1位は「面倒くさいから」(30.7%)で、「仕事が忙しいから」(28.0%)、「家事が忙しいから」(21.1%)が続く。さらに令和7年度の調査では、40〜50代の女性において「運動したい」と「実際にしている」の差が約14ポイントと他年代より開いている。仕事や家事、子育てが重なる世代において、始めるハードルを下げ、無理なく続けられる環境づくりが求められている。

ドイツ語で療養地・健康保養地を意味する「クアオルト」の手法を取り入れた「クアオルト健康ウオーキング」は、ドイツの療養地で行われている治療としてのウォーキング法を手本に、日本の地形や気候などに合わせて作られた健康づくりの手法である。
野山や森、公園といった地域の自然の中を歩き、心拍数を目安に個人の体力に合わせたペースを保つことが特徴となっている。やや冷える感覚で歩くと運動効果が倍近く(特に持久力アップ)になるとされており、専門のガイドが同行して無理のない歩き方を伝える。2026年10⽉現在、民間の取り組みや開発中を含めて全国34か所で導入され、103の専⾨コースが整備されている。



厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、人の行動に影響するものとして友人や家族などの人間関係が挙げられている。これを受け、愛知県岡崎市ではコースを「歩く教室」として活用し、岐阜市でも家族向けのイベントを開催するなど、地域や組織単位での参加を促す取り組みが行われている。
岐阜市や山形県上山市での先行事例





導入地域では、継続的な事業運営が進められている。
「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード2018」で優秀賞を受賞した岐阜市では、「百々ヶ峰‧ながら川ふれあいの森コース」など4つの認定コースを開設している。2025年度には定期講座92回、実践団体の支援10回、市の事業8回の計110回の関連事業を展開し、8人のクアオルト・テラポイト(専門ガイド)が活動を支えた。2024年に受賞した名古屋市緑区と連携した企画なども行われている。
山形県上山市では、予約なしで参加できる「毎日ウォーキング」を360日(ほぼ毎日)開いており、2025年度は209回実施した。同市が2015〜2017年度に行った分析では、毎日ウォーキングに続けて参加した住民と参加していない住民を比べたところ、参加者の医療費が1人あたり年間平均約4.8万円低く抑えられていたと報告されている(出典:「市報かみのやま」2018年6月号・2020年3月号。※分析は観察研究による比較であり、ウォーキング単独の因果効果や市全体の財政支出の削減を確定するものではない)。
立ち上げから伴走支援を行うアワードの概要
今年で10回⽬を迎える「太陽⽣命クアオルト健康ウオーキングアワード2026」は、健康づくりを通じた地域づくりのビジョンを募集する。これまでの実績ではなく「これからやりたいこと」が審査されるため、実績のない自治体や人口2万人未満の町村から都市部まで幅広く応募できる。2025年には⼤分県由布市が優秀賞を受賞した。
受賞した自治体に対しては、太陽⽣命がコース設計、ガイド養成、看板、マップ作成等の費用を負担し、日本クアオルト研究所が立ち上げ準備から事業開始まで伴走支援する。既存の道を活用するため基本的には自治体の予算措置は不要だが、草刈りや安全対策、ガイドが使用する手首式血圧計などの機器購入費が必要となる場合がある。事業開始は受賞年度の翌年度からとなる。この仕組みにより、2026年10⽉現在で21の自治体が事業を開始している。
応募書類や手続きの詳細はアワード公式サイトに掲載されている。
- 問い合わせ先:太陽⽣命クアオルト健康ウオーキングアワード事務局(株式会社⽇本クアオルト研究所内)
- 所在地:名古屋市中区⼤須3-1-36 林太陽ビル8階
- TEL:052-243-1038(アワード専⽤)
- E-mail:info@kurort-award.jp
- 担当:尾崎
本記事は株式会社⽇本クアオルト研究所の発表、スポーツ庁「令和7年度体⼒‧運動能⼒調査の結果について」(2026年10⽉11⽇公表)、厚⽣労働省「令和7年度 医療費の動向」(2026年8⽉28⽇公表)、厚⽣労働省「令和6年 国⺠健康‧栄養調査結果の概要」、アワード公式募集要項をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



