スペースデータ、設備導入前に作業時間や渋滞を比較できる物流シミュレーションを開発
株式会社スペースデータは、ロボットの導入・運用・学習を支える基盤「RobotBrain」の導入前検証の機能の一つとして、物流シミュレーションを開発した。倉庫内の無人搬送車(AGV)やフォークリフトの動きを空間知能で再現し、機器の台数や配置による作業時間や渋滞の違いを設備導入前に比較できる。
開発の背景と物流現場の課題

物流倉庫では、人手不足への対応として無人搬送車の導入検討が広がっている。一方で、限られた床面積と通路幅の中で、どの機器を何台、どこに配置すれば作業が滞りなく回るかは、実際に導入して運用してみるまで見極めにくいのが実情である。
機器を増やしても処理時間が縮まらない場合や、待機中の車両が通路をふさいで渋滞が起きるといった問題は、導入後に分かっても配置の変更や追加投資に時間と費用がかかるという課題があった。

3D空間での再現と検証結果
スペースデータは、小規模倉庫の3Dモデル上で、トラックからの入荷、無人搬送車による搬送、フォークリフトによるラックへの格納、出荷までの一連の機器の動きを再現した。棚や柱、壁、ほかの車両との位置関係を踏まえて機器の動きを再現しているため、限られた床面積と通路の中で機器同士がどのように行き交うかを仮想空間で確認できる。
トラックからの入荷と出荷までの一連の作業を1回分とし、無人搬送車とフォークリフトの台数、受け渡し台の配置を変えて作業時間と無人搬送車の渋滞を比較した結果、以下の点が確認された。
- フォークリフトが1台のときは、無人搬送車を増やしても作業時間は縮まらなかったが、フォークリフトを2台にすると作業時間は約60分から約36分に短縮した。
- 受け渡し台の配置を見直すことで、作業時間を保ったまま無人搬送車の渋滞が8回から0回に減少した。
このモデルでは、作業時間を左右するのは無人搬送車の台数ではなく、ラックへの格納を担うフォークリフトの台数であることが判明した。物流事業者や導入を検討する荷主企業は、機器の購入や配置換えを検討する段階で、作業時間や渋滞の傾向を事前に比べることができ、導入判断や投資の優先順位を検討する材料の一つとして活用できる。
今後の展望
スペースデータは、本シミュレーションをRobotBrainの導入前検証の機能の一つとして、実在する倉庫の図面や運用データを取り込んだ検証へと発展させていくとしている。今後もRobotBrainを通じて、ロボットや自律搬送機器など現実空間で動く機械(フィジカルAI)の導入・運用を支える機能を順次拡充し、物流をはじめとする幅広い現場への展開を目指す方針だ。
株式会社スペースデータについて
東京都港区に本社を置き代表取締役社長を佐藤航陽が務める株式会社スペースデータは、「宇宙の民主化」を使命に、あらゆる空間の知能化(MAKE SPACE INTELLIGENT)に取り組むテクノロジースタートアップである。
- 社名:株式会社スペースデータ
- 代表:佐藤航陽
- 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
- 資本金:15億1300万円
- 事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
- HP:https://spacedata.jp
本記事は株式会社スペースデータの発表をもとに作成。
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