STマイクロエレクトロニクス、車載安全機能向けの複合型センサ4品種を発表
STマイクロエレクトロニクスは、高級車から量販車まで幅広い車種に先進的な安全機能や高度運転支援機能を展開できる車載用センサ・ファミリを発表した。多軸加速度センサとジャイロセンサを1つのパッケージに集積した複合型センサで、衝突時の乗員保護や車両の安定性制御など多様な用途に対応する。製品は現在4品種が量産されている。
安全システムの共通プラットフォーム化を支援
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM)が発表したセンサは、多軸加速度センサとジャイロセンサを1つのパッケージに集積している。自動車メーカーおよび車載機器メーカーは共通のプラットフォームを活用し、車載品質・信頼性・安全性に関する厳格な要件を満たすアクティブ・セーフティおよびパッシブ・セーフティ・システムを構築できる。
用途としては、衝突時の乗員保護や横転検知、エアバッグの展開から、車両の安定性制御やレーダー・ビームの安定化まで対応する。STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 MEMSサブグループ担当ジェネラル・マネージャーであるSimone Ferriは、システム・アーキテクチャの簡略化や開発期間の短縮、機能と性能の柔軟な拡張を実現するとコメントしている。
発表された4品種の仕様と特徴
複合型センサはISO 26262に準拠した単一デバイスに集積され、包括的な内部診断機能を備える。車載安全用途向けの標準シリアル・ペリフェラル・インタフェースであるSafeSPIに対応し、センサ・データを個別にモニタできる。
新たに発表された製品は以下の4品種である。
- NCS1012BAEP:Z軸(ヨー)の角速度センサとXY軸の2軸低g加速度センサを搭載
- NCS1012CAEP:X軸(ロール)の角速度センサとYZ軸の2軸低g加速度センサを搭載
- NCS1012EAEP:X軸(ロール)の角速度センサとXY軸の2軸中g加速度センサを搭載
- NCS10135AEP:Z軸(ヨー)の角速度センサとXYZ軸の3軸低g加速度センサを搭載
内蔵ジャイロセンサは、±125dps、±250dps、±350dpsの最大測定範囲に対応し、車載用の動作温度範囲(-40 ~ +105℃)にわたって低オフセットと低ドリフトを実現する。3dB周波数を12.5Hz ~ 400Hzの範囲で選択できるローパス・フィルタを内蔵し、高速起動に対応する一次ハイパス・フィルタもオプションで利用できる。公称最大測定範囲は、低g加速度センサが±1.50g ~ ±34g、中g加速度センサが±15.5g ~ ±150gとなっている。
4品種とも現在量産中で、ウェッタブル・フランク構造を備えた24ピンQFNパッケージ(6 x 6 x 1.90mm)で提供され、自動車業界の光学検査への適合要件を満たしている。
事業強化の背景と市場動向
同製品は、STが2026年初頭にNXPの車載・産業用MEMSセンサ事業を買収して以来、量販市場向けに提供する初の製品となる。車載用センシング分野において最低15年間の製品供給を保証する方針を掲げており、自動車メーカーなどは製品ライフサイクル管理や再設計に伴うリスクを抑えながら開発プロジェクトに投資できるとしている。
市場環境について、Omdia社のシニア・リサーチ・アナリストであるNora Houlihan氏は「ADASの普及に伴い、慣性測定ユニット(IMU)市場は2025年から2030年にかけて年平均成長率17.7%で拡大すると予測されています」と述べている。
会社概要と問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクスは、約49,000名の従業員を擁し、約20万社を超える顧客や数千社のパートナー企業と協力関係を持つ総合半導体メーカーである。直接・間接排出(スコープ1および2)ならびに製品輸送、従業員の出張・通勤による排出(スコープ3の注力分野)におけるカーボンニュートラル達成に向けた取り組みを進めており、2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画を立てている。
- 会社名:STマイクロエレクトロニクス(株)
- 担当部署:アナログ・MEMS・センサ製品グループ
- 所在地:〒108-6017 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
- TEL:03-5783-8250
- 公式サイト:http://www.st.com
本記事はSTマイクロエレクトロニクスの発表をもとに作成されています。
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