農林水産省、海外展開支援の外食15社と食の地域づくり2自治体を決定
農林水産省は、日本の外食事業者の海外店舗拡大と食に特化した地域づくりを後押しするため、支援対象となる外食事業者15社および2つの地方公共団体を決定した。第2回日本の農林水産行政の戦略本部で報告された食文化産業振興WGの取りまとめを着実に実施するための施策となる。公募によって選ばれた農林水産省の職員が各チームの業務に従事し、対象事業者や地域に伴走支援を行う。
取り組みの背景と伴走支援体制
外食事業者の海外店舗展開は、産業自体の発展にとどまらず日本産食品の輸出けん引や需要拡大につながる。また、世界へ発信力を持つ食に特化した地域づくりは、インバウンド消費の拡大を通じて持続的な地域経済の成長や雇用創出に寄与する可能性があるとされている。
農林水産省はこれらの取り組みを拡大するため対象者を公募していた。選定された事業者と自治体に対しては、所属部署や役職を問わず省内から公募した職員が「外食事業者の海外展開拡大チーム」および「インバウンド拡大チーム」の業務として伴走支援にあたる。

海外展開拡大チームの支援対象事業者

海外展開拡大チームの支援対象には、応募受付順に以下の15社が選定された。

- エンパワーアグロジャパン株式会社(進出方面先:アジア)
日本産さつまいもを使用した焼き芋ショップを展開し、現地での認知度向上と高付加価値な日本産さつまいもの輸出拡大を図る。
- 株式会社コメダ(進出方面先:アジア)
国産農産物を差別化のポイントとし、欧米流のカフェではない日本式のフルサービス喫茶店を海外展開する。

- 株式会社モスフードサービス(進出方面先:欧米)
「日本産×モス品質」を軸に食品輸出の新市場として欧米へ挑戦し、日本産品の需要創出と輸出拡大を目指す。

- 株式会社FOOD&LIFE COMPANIES(進出方面先:アジア・北米)
日本産品を活用し、日本の食文化を代表するすしの魅力を発信する。

- 株式会社JBイレブン(進出方面先:アジア、中東、欧米)
台湾ラーメンや台湾まぜそば、鉄板ナポリタンといった「なごやめし」を宗教や健康志向に合わせて再設計し、インバウンド、輸出、FCによる海外展開拡大を進める。

- くら寿司株式会社(進出方面先:アジア、欧米)
各国の規制や税制情報を踏まえた輸出障壁の打破を通じ、農林水産品の海外販路および和食需要の拡大に寄与する。
- 百農社ジャパン合同会社(進出方面先:アジア・欧米他)
おむすびや抹茶などを海外展開し、日本産農林水産物・食品の海外需要創出と輸出拡大を図る。

- まねき食品株式会社(進出方面先:アジア、欧州)
輸出およびFC展開によって海外でBENTO文化を定着させるとともに、将来の現地展開を模索する。

- 株式会社アールディーシー(進出方面先:東アジア、東南アジア)
日本産食材を活用した和食チェーンを展開する。

- 株式会社吉田屋(進出方面先:台湾・アジア圏)
老舗梅専門店のカフェを通じて梅の食文化を広め、国産梅や加工品の輸出拡大につなげる。
- 株式会社ラウンドワン(進出方面先:L.A., L.V., NYなど北米を中心とした世界の主要都市)
米国での日本食レストラン展開を通じ、日本産食材の需要拡大と日本の食文化発信を目指す。
- 株式会社ムシロジックホールディングス(進出方面先:米国(ニューヨーク))
日本産米粉と自社育種大豆「香醇」によるグルテンフリー麺を用いたUNO RAMENをニューヨークへ展開する。
- 株式会社木曽路(進出方面先:アジア)
和牛しゃぶしゃぶやすき焼きを中心に、おもてなしの心を含めた和食や日本文化を発信する。
- 株式会社トリドールホールディングス(進出方面先:アジア、北米等)
グローバルフードカンパニーとして関連産業の海外需要拡大に貢献する。
- FUKUOKA ROOKIES CO., LTD.(店舗名 OISA)(進出方面先:東南アジア)
福岡・九州産食材の魅力を発信するバンコク日本食拠点を構築し、東南アジアの販路開拓を進める。
インバウンド拡大チームの支援対象には、2つの自治体が決定した。
- 宗像市(福岡県)
伝統食として酒や味噌等があり、郷土料理には地魚茶漬、とうへい鍋、とりすき、おきゅうと、のうさばがある。世界遺産と食文化を組み合わせた地域づくりを進める。
- 臼杵市(大分県)
伝統食として醤油、味噌、日本酒、焼酎等、郷土料理として本膳料理、茶台寿司、黄飯等を持つ。ユネスコ食文化創造都市として持続可能な食文化観光都市を目指す。
本記事は農林水産省の発表をもとに作成。
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