グローバル・ブレイン、EUVペリクル開発のエアメンブレンへ出資
グローバル・ブレイン株式会社が運営するグローバル・ブレイン9号ファンドは、グラフェンEUVペリクルを開発・製造する株式会社エアメンブレンへリードインベスターとして新規出資を実行した。
本ラウンドでは、TAKANAWA GATEWAY地球益投資事業有限責任組合(高輪地球益ファンド)からの新規出資、および新韓-GBフューチャーフロー投資事業有限責任組合(SHGB)からの追加出資もあわせて行われた。調達された資金は、パイロット生産や量産ラインの立ち上げに向けた体制整備のほか、エンジニアやビジネス人材の採用加速に充当される。
先端半導体分野におけるEUVペリクルの課題と背景
AIや自動運転をはじめとするデジタル技術の進展に伴い、先端半導体の需要が世界規模で拡大を続けている。半導体の微細化に不可欠なEUV(極端紫外線)露光技術においては、さらなる高精度化を目指すHigh-NA EUV露光技術の開発が進められている。
露光プロセスにおいてフォトマスクへの異物付着を防ぐ保護部品であるEUVペリクルは、先端半導体の歩留まりを大きく左右する重要な存在とされる。一方で、過酷な露光環境下において、光透過性・耐熱性・化学的安定性・機械強度というトレードオフ関係にある要求水準を同時に満たすことは技術的難度が高く、これらを両立する製品開発が世界的に求められている。国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)発の独自技術を有するエアメンブレンは、この課題の解決に取り組んでいる。
茨城県つくば市に本社を置くエアメンブレンは、産総研で培った独自の連続合成・自動転写技術により、グラフェンEUVペリクルの量産化を実現するとしている。自動化された転写工程によって微細な欠陥を排除し、高品質なグラフェン薄膜を損なうことなくペリクル化することを可能にしている。
今回調達した資金は、パイロット生産および量産ラインの立ち上げに向けた体制整備と、エンジニアおよびビジネス人材の採用加速に充てられる。
出資の判断理由と今後の支援方針
グローバル・ブレインは、独自のグラフェン連続合成・自動転写に関する技術的優位性、次世代EUV露光装置向けという世界規模で広がる市場ポテンシャルに加え、量産ライン立ち上げに向けた具体的なロードマップや経営チームの実行力を評価して出資を決定した。同社における本件の担当キャピタリストは荒井 啓太と堀江 直樹が務めている。
今後は量産体制の構築や国内外の事業パートナーとの連携強化などを通じ、エアメンブレンへの支援を進めていく方針としている。なお、グローバル・ブレインは2024年8月にもSHGBを通じて同社への出資実行を発表している。
本件に関わる各組織の概要
- 株式会社エアメンブレン
所在地:茨城県つくば市千現2丁目1-6 つくば研究支援センター 代表者:長谷川 雅考 設立日:2017年7月 事業内容:グラフェンおよび二次元材料の合成・研究開発・製品化・販売、ならびに技術・用途開発のコンサルティング URL:https://www.airmembrane.co.jp/
- グローバル・ブレイン株式会社
所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目17番1号 代表者:代表取締役社長 百合本 安彦 設立日:1998年1月 事業内容:ベンチャーキャピタル事業 URL:https://globalbrains.com
- TAKANAWA GATEWAY地球益投資事業有限責任組合(高輪地球益ファンド)
無限責任組合員:グローバル・ブレイン株式会社 運用総額:約100億円 運用期間:10年間 投資領域:国内外の環境、モビリティ(ロボット)、ヘルスケアの各領域
- 新韓-GBフューチャーフロー投資事業有限責任組合(SHGB)
無限責任組合員:Shinhan Venture Investment Co.,Ltd.およびグローバル・ブレイン株式会社 投資対象:日本スタートアップ(シードステージ)、日本への進出を計画する韓国スタートアップ
本記事はグローバル・ブレイン株式会社の発表をもとに作成されています。
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