WOGO 機械設計向けAIソフトHacadly 2D自動製図の先行提供を開始
株式会社WOGOは、製造業の機械設計向けAI自動製図ソフトウェア「Hacadly 2D自動製図」の先行提供を開始した。3D CADのアドインとして動作し、3Dモデルに基準面などの補足情報を指定することで、加工や製造に必要な2D図面を1図面あたり数分で自動生成する。導入検討向けに、実際の3Dモデル1点を用いて自動製図の機能を確認できる無料トライアルも用意されている。
開発の背景と製図作業の課題
機械設計の現場では3D CADの普及が進む一方、加工先への手配や検査といった製造現場の基準には依然として2D図面が用いられている。そのため、3Dモデルから2D図面を起こす製図(図面バラシ)作業が設計者の負担となっている。この工程ではビュー作成や寸法・公差の配置、注記・表題欄の作成などの手作業が多く、転記ミスが発生しやすい課題があった。また、寸法の配置基準が企業ごとに異なるため、CAD標準の自動機能では自社の作図ルールを再現しにくい点も障壁となっていた。
作業負荷に関しては、Tech-Clarity社が2014年に実施した調査(製造業248社対象)でエンジニアが工数の約3分の1を非付加価値作業に費やしているとの報告があるほか、ミスミの「meviy」による試算では2D図面作成に部品1点あたり少なくとも30分を要するとされている。WOGOの支援現場においても、製図関連作業に設計者の工数の3〜5割が割かれている事例があるという。
「Hacadly 2D自動製図」は、3Dモデルの指定、基準やルールの選択、自動生成の3ステップで図面を出力するCADアドイン形式のソフトウェアである。投影図や詳細図の配置に加え、寸法、公差、注記、表題欄を自動生成する。全寸法の自動記入を方針としており、寸法の入れ忘れを防ぐことで検図の負担軽減を図る。
また、穴の中心から寸法を追う「穴基準」や、指定面から寸法を追う「面基準」など、各社の製図基準に応じた描き分けに対応する。JISなどの対応規格や図枠・表題欄の設定も組み込み可能となっている。生成した図面はiCAD SXやSOLIDWORKSなどのネイティブ図面として書き出され、そのまま編集できるほか、DXFやDWG形式での出力にも対応する。
現時点での対象部品は板金および切削部品で、対応CADはSOLIDWORKSとiCAD(その他CADは順次対応中)、動作環境はWindowsとなっている。
期待される効果と今後の展望
導入により、出図に伴う手作業の自動化による製図工数の削減、機械的な製図による寸法記入漏れや手戻りの低減、製図ルールの統一による図面品質の均一化が期待されている。先行提供の募集対象は、板金・切削部品の設計や出図業務を行う製造業の設計部門としている。
今後は、溶接や部品表への対応を進めることで製缶品をはじめとする複合品へ対象を拡張する予定である。また、対応CADの拡大や、既存の3D自動検図ソフトウェア「Hacadly 3D自動検図」、自動設計ソリューションとの連携を進める方針を示している。
会社概要
株式会社WOGOは、東京大学発の3D×AIスタートアップとして、製造業向けの自動検図、自動製図、自動設計などのソフトウェア開発を行っている。
- 所在地:東京都千代田区平河町2-8-9 HB平河町2F
- 代表者:秦竟超
- 設立:2021年1月
- URL:https://www.wogo.ai
本記事は株式会社WOGOの発表および同発表内に記載されたTech-Clarity社、株式会社ミスミの公表情報をもとに作成。
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