松尾研究所とエスプール、障がい者雇用のフィジカルAI活用で共同プロジェクト開始
株式会社松尾研究所と株式会社エスプールは、障がい者雇用支援領域におけるフィジカルAIの活用可能性を検討する共同プロジェクトを2026年9月より開始しました。エスプールグループの障がい者雇用支援事業の現場を起点に、作業負荷の軽減や生産性の向上、働き方や業務の選択肢の拡大につながるユースケースを探索します。東京大学 大学院 工学系研究科 松尾・岩澤研究室とビジョンを共有する松尾研究所が技術面から主導し、人とロボットが相互に補完し合う働き方の実現を目指します。

障がい者雇用を巡っては、2026年7月に民間企業の法定雇用率が2.7%へ引き上げられるなど、雇用機会の拡大に加え、働き続けられる環境づくりが求められています。エスプールグループでは雇用創出だけでなく特性や強みを活かして安心して継続的に働ける環境を重視しており、実世界の状況を認識・理解して判断や操作につなげるフィジカルAIの急速な進展に着目しました。
本プロジェクトでは、作業そのものを機械へ置き換えるのではなく、身体的負荷の大きい工程をロボットが補い、品質判断や仕上げなど一人ひとりの強みを活かせる工程に注力できるようにする「人を補完する」活用のあり方を検討します。初期段階ではロボットの動作生成や環境認識AIに加え、既存機器とLLMや画像認識を組み合わせる方法も含めて検証を行い、将来的な就労支援モデルの実現につなげる方針です。
プロジェクトは2026年9月から11月までの約3か月間、エスプールグループの株式会社エスプールプラスが運営する障がい者雇用支援サービス「わーくはぴねす農園」を対象に実施されます。現場課題に対する事業価値と技術的実現性を整理し、段階的に検証する第一段階として、以下の内容を進めます。
- 農園等における現地観察および関係者へのヒアリング
- ビジネス面と技術面の双方からユースケースを評価するための評価軸の設計
- 候補ユースケースのロングリスト作成、評価・優先順位付け、および次フェーズで検証するPoC候補テーマの選定
両社の役割と今後のスケジュール
エスプールは障がい者雇用支援事業や農園運営に関する現場知見・業務課題の提供、関係者調整、PoC企画案に対する事業方針・現場適合性の観点からのフィードバックや意思決定を担います。松尾研究所はAI・ロボティクス・LLM等に関する知見を活かし、評価軸の設計や技術的実現性のレビュー、最終報告書の作成までプロジェクト全体を主導します。
両社は2026年10月末を目途に次フェーズで検証するPoC候補テーマを選定し、11月末までに最終報告書を取りまとめる予定です。選定テーマの整理を経て次フェーズの実施判断につなげ、得られた知見は全国64拠点で展開する「わーくはぴねす農園」への横展開や新サービス開発に活かしていく考えです。
エスプール常務執行役員CDO兼CDAO兼デジタル戦略推進本部長の中村繁貴氏は、フィジカルAIについて「人の仕事を置き換えるものではなく、身体的な負荷を軽減しながら、働き方や業務の選択肢を広げる技術だと考えています」とコメントしています。また、松尾研究所AI開発事業責任者執行役員の清水茂樹氏は、段階的な検証を通じて将来的な活用と就労支援モデルの実現につなげていく姿勢を示しています。
参画企業の概要
プロジェクトを推進する両社の概要は以下の通りです。
株式会社エスプール
- 所在地:東京都千代田区外神田1-18-13
- 代表者:代表取締役社長 白川儀一
- 設立:1999年12月
- URL:https://www.spool.co.jp/
- 株式会社エスプールプラス(わーくはぴねす農園)URL:https://plus.spool.co.jp/
株式会社松尾研究所
- 所在地:東京都文京区
- 代表者:代表取締役 川上 登福
- URL:https://matsuo-institute.com/
本記事は株式会社松尾研究所および株式会社エスプールの発表をもとに作成されています。
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