LINEヤフーコミュニケーションズ、生成AI活用等で年換算約30万時間相当を効率化
LINEヤフー株式会社の100%子会社であるLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社は、「生成AI前提の運営モデル」への転換を進めていることを明らかにしました。AIや自動化の活用、運用の効率化を通じ、2025年度には年間換算で約30万時間相当の業務効率化を実現しました。創出された余力や人材配置の最適化により、新規受注や業務拡大への対応を進めるとともに、現場社員がAI開発など新たな役割を担うキャリア形成にもつなげています。
生成AI活用と業務改善で年換算約30万時間の余力を創出
LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社では、AIや自動化の導入、業務プロセスの再設計を進めた結果、2025年度に既存業務において年間換算で約30万時間相当(うち、AI活用による創出時間は約18万時間)の効率化を達成しました。この削減時間は、期初(2025年4月)と比較した2025年度末時点の月間削減実績をもとに、12カ月分として年間換算した数値です。
さらに、組織全体での業務改善や人材の最適配置を行い、新規受注や既存業務の拡大に伴って増加した年間換算で約36万時間(約194人分)相当の業務量に対応しました。この増加分に相当する時間は、2025年度末時点における月間業務量の増加分をもとに12カ月分として年間換算したもので、1人あたりの月間労働時間を155時間として計算されています。
これにより、広告プラットフォーム「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」リリースに伴うQA(品質保証)業務や、新サービス「LINE AI予約」の立ち上げに伴うヘルプページ構築・運用支援、「LYPプレミアム with Netflix」のカスタマーサポートなど、対応するサービスや業務の幅を順次拡大しています。
QAやCSなど各運営業務における具体的な成果
業務プロセスの見直しとAI・自動化の活用により、複数の現場業務において効率化や対応速度の向上が進んでいます。
QA部門では、仕様分析やテスト設計を支援するAIエージェントを自社開発して導入し、現在はテスト実行までの一連工程の自動化を推進しています。従来の手作業による品質を維持しながら年換算で10万時間相当の業務効率化を実現しており、2027年度までにQA工程にかかる工数を最大80%省力化する目標を掲げています。
カスタマーサポート部門では、メール対応の自動化やFAQ生成にAIを導入し、現場の対応フローや判断基準を反映させました。その結果、対象となるお問い合わせの受付から解決までに要する時間を従来の約4分の1に短縮し、夜間の未回答メールも約10分の1に減少させ、年換算で約1万4000時間相当を効率化しました。
モニタリング業務では、投稿傾向の分析や関連キーワード抽出などにAIを活用して機械による一次判定の精度を向上させました。検出された投稿を人のオペレーターが目視確認する体制のもと、品質を維持しながら対象サービスにおける目視確認件数を約35%削減し、年換算で約5万時間相当を効率化しています。

現場オペレーターからAI開発・推進担当へのキャリア転換
同社では、これまでオペレーション業務を担当してきた社員が現場の知見を活かし、AIツールの設計や業務プロセスの再設計といった新たな役割に挑戦する事例も出ています。

サービステスト本部 技術開発パートの古舘 彬彦は、2021年3月にテストオペレーターとして入社後、2024年にQA業務のAIエージェントのプロトタイプを開発し、2025年からQA業務の全自動化プロジェクト「FAST戦略」に参画しました。2026年4月に現部署へ異動し、AIエージェント開発の中心メンバーとして活動しています。古舘は「生成AIの登場により、QA業務の知見を活かしながらDXツールやAIエージェントの開発に携わる機会が広がり、自身のキャリアも大きく前進しました」とコメントしています。
また、クロスカンパニーCS本部 AIイノベーションパートの東 実穂は、2021年に入社してメール窓口のカスタマーサポート業務に従事した後、現場のDX推進を経て2025年4月に異動しました。現在は機械返信システムで使用するAIデータの作成や本部内の機械化推進を担当しており、テクノロジーを活用して現場課題を解決するキャリアの選択肢が広がっていると述べています。
本記事はLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社の発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



