類設計室の宇陀イノベーションセンターVUTAIがウッドデザイン賞2026を受賞
株式会社類設計室が森庄銘木産業株式会社と共同応募した宇陀イノベーションセンター「VUTAI」(奈良県宇陀市)が、一般社団法人日本ウッドデザイン協会が主催する『ウッドデザイン賞2026』のソーシャルデザイン部門を受賞した。同施設は、自社林の整備から宮大工の伝統工法を用いた建築設計・施工、さらに完成後の地域活性や教育拠点としての運用までを一貫してデザインした取り組みである。



建築設計をはじめ教育や農園など5業態を展開する株式会社類設計室は、各事業の知見を結集させて自社施設であるVUTAIを手掛けた。
自社林の木を循環させ活かす建築設計
VUTAIの建設には、株式会社類設計室が所有する自社林(自明の森)の木が使用されている。地元である宇陀の山守を担う森庄銘木産業株式会社と協働し、林道の整備から着手した。森の循環を再生するため、光や風の通り道を考慮した上で伐るべき木と残すべき木を選定している。



設計面では、森から採れる木に合わせて柱スパンの設定やトラス構造を採用するなど、適材適所に木を活かす架構とした。製材は地元の製材所で行われ、端材は東京本社「Root」の改修における内装材として活用するなど、木を余すことなく使い切ることでエンボディドカーボンの最小化が図られている。



宮大工の伝統工法による空間づくりと人材育成
施設の中核となる広間は、株式会社西嶋工務店の宮大工との協働により、古来の規矩術を用いた大スパンの空間として構築された。この広間は、共創シンポジウムの会場をはじめ、子どもたちの体験学習や企業研修など多様な活動の場として使用されている。

また建設過程においては、「こども建築塾」の生徒や大学生を現場へ招き、森の木が建築へと加工される過程や職人の技術を伝える場を設けるなど、次世代の人材育成の機会としても活用された。
包括連携協定に基づく官民協働の地域政策拠点
VUTAIは施設の完成を終着点とせず、2026年3月に宇陀市と同社が締結した包括連携協定に基づき、官民協働の地域政策推進拠点として運用されている。現在は農業振興や食育、次世代の学び、地域活性化を目的とした共創活動の舞台として機能している。
なお、同施設を表彰したウッドデザイン賞は、木の良さや価値をデザインの力で再構築することを目的に、優れた建築・空間、製品、活動や研究などを募集・評価する顕彰制度である。
株式会社類設計室の概要
- 会社名:株式会社 類設計室
- 設立:1972年
- 代表取締役社長:岩井 裕介
- 所在地:大阪府大阪市淀川区西中島4-3-2 類ビル(大阪本社)、東京都大田区蒲田 5-38-3 蒲田朝日ビル(東京本社)
- 事業内容:設計事業部 類設計室、営繕事業部、教育事業部「類塾プラス」「類学舎」「自然学舎」「しごと学舎」、農園事業部 類農園、地域共創事業部 類宅配の5業態
- URL:https://www.rui.ne.jp/
本記事は株式会社類設計室の発表をもとに作成されています。
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