THRUSTERがARグラス向け内視鏡映像最適化システム開発 膀胱温存手術で活用
株式会社THRUSTERは、東京科学大学(Science Tokyo)医歯学総合研究科 腎泌尿器外科学分野の吉田宗一郎准教授、工学院 電気電子系の雨宮智宏准教授らの研究チームが進めるAR(拡張現実)グラスの医療応用に関する研究の一環として、内視鏡手術システム向けに「ARグラス対応 内視鏡映像最適化システム」を開発した。同システムは2026年9月28日に行われた膀胱がんの膀胱温存手術で活用され、手術は無事に終了した。同社にとって医療分野での取り組みは今回が初めてとなる。

医工連携による内視鏡手術システムの概要
今回の取り組みは、東京科学大学の研究チームが進めるARグラスの医療応用に関する医工連携の研究となる。ARグラスの視認性の高さと軽さを活かし、内視鏡映像など手術に必要な情報を術者の視野の中に表示する内視鏡手術システムが構築された。
システムにはXREAL株式会社のARグラスが採用され、術者には「XREAL One Pro」が、そのほかの手術参加者には役割に応じて、より軽量な「XREAL xbx a01+」が用いられた。手術参加者それぞれが自身の立ち位置で手元や周囲の様子を見ながら必要な映像を確認できるようになり、情報の確認を支えることで安全で精度の高い手術につながることが期待されている。なお、手術の詳細や研究成果は東京科学大学のニュースページ(https://www.isct.ac.jp/ja/news/4zslkqxgb1el)で公開されている。
首の動きでハンズフリー操作が可能な映像最適化技術
株式会社THRUSTERが開発した「ARグラス対応 内視鏡映像最適化システム」は、内視鏡の3D映像をARグラスに表示し、内視鏡映像と術野の同時確認や、立ち位置に応じた反転表示を首の動きによるハンズフリー操作で実現するシステムである。
内視鏡手術で取得される3D映像(SBS方式)を、光学シースルー型のARグラス「XREAL One Pro」上の仮想スクリーンにリアルタイムで表示する。視線を合わせることで映像を空間内の任意の位置に固定できるほか、画面の下部ほど背景が透けて見えるように表示することで、内視鏡映像と実際の術野や手元を同時に確認できる。さらに、患者を挟んで向かい合う手術参加者の立ち位置の違いに対応するため、映像を上下・左右に反転する機能も備えている。これらの操作は首の動きで行えるため、手がふさがっている手術中でも操作が可能となっており、従来の大型ヘッドマウントディスプレイに比べて軽量なARグラスを採用することで術者の負担軽減も目指している。
医療分野への展開と今後の展望
株式会社THRUSTERはこれまでエンターテインメント領域を中心に事業を展開してきたが、今回の開発を通じて自社の技術が医療現場においても活かせることを実感したとしている。今後も医療機関の要望に寄り添いながらシステム開発に取り組み、安全で精度の高い医療の実現に貢献していくほか、今回の経験をさまざまな分野でのシステム開発にも活かしていく方針を示している。
株式会社THRUSTERの概要
株式会社THRUSTERは、DIGITAL・VR・AR・AIなどのテクノロジーを活用したコミュニケーション設計やコンテンツ制作、サービス開発を手がけている。
- 社名:株式会社THRUSTER
- 設立:2024年6月11日
- 役員:代表取締役 嶋野 智紀(小学館取締役)、取締役 佐藤 慶子(LATEGRA取締役)、取締役 金田 良輔(小学館)、監査役 九嶋 倫子
- 所在地:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2丁目5−4開拓社ビル 301
- HP:https://www.thruster.co.jp/
- 事業内容:DIGITAL・VR・AR・AI等のテクノロジーを活用したコミュニケーション設計、コンテンツ制作、フロントからバックエンドまでのサービス開発、イベント・映像・音楽・ゲーム等コンテンツの制作プロデュース
本記事は株式会社THRUSTERの発表をもとに作成しています。
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