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旭硝子財団が2026年ブループラネット賞の記者会見を開催 バーンバウム博士ら

公益財団法人旭硝子財団は10月27日(火)、帝国ホテルにて今年で35回目を迎えるブループラネット賞(地球環境国際賞)の2026年の受賞者記者会見を開催した。本年の受賞者であるリンダ・S・バーンバウム博士とエドワード・バービエイ教授が出席し、受賞への思いや自身の研究内容について語った。

環境化学物質のリスク評価と未然防止の重要性

元国立環境健康科学研究所(NIEHS)所長および元国家毒性プログラム(NTP)ディレクターを務めたリンダ・S・バーンバウム博士は、環境中に残留しやすい化学物質の毒性研究を主導し、国際的なリスク評価に貢献してきた。特に胎児期などの感受性の高い時期における内分泌かく乱物質への曝露が、長期的な健康に影響を及ぼし得ることを示している。

会見でバーンバウム博士は、ダイオキシンやPFASといった残留性化学物質への懸念に触れ、「汚染が起きてから取り除くことは困難であり、未然に防ぐことこそが極めて重要です」と述べた。さらに、科学者は科学的根拠を市民や政策決定者に届けて社会の仕組みを変える対話を促す責任があるとし、本賞を通じて環境化学物質のリスクと予防の重要性に再び国際的な光が当てられたことへ感謝の意を示した。

自然資本を指標化したグリーン経済の実装

コロラド州立大学 経済学部 卓越教授のエドワード・バービエイ教授は、自然資本や生態系サービスの価値付けに関する取り組みを主導し、政策や投資の具体的指針を提示してきた。国連環境計画(UNEP)報告書『A Global Green New Deal (2009)』では経済復興や貧困削減、脱炭素化、生態系保護を統合した戦略を提示し、自然保護を経済的繁栄のための戦略的投資と位置づけた。

バービエイ教授は受賞について名誉であると喜びを語り、自身の研究について「私の研究は『自然は私たちの経済的富と福祉の基盤である』という命題のもと、『貧困と環境の関連性』『自然資本と生態系サービスの評価』『持続可能な経済へ転換するための政策・投資指針』の3つの領域を探求してきました」と説明した。

次世代を担う日本の学生や研究者へメッセージ

会見では、環境問題について学ぶ日本の学生や研究者に向けた言葉も述べられた。バーンバウム博士は、複合的な環境危機の克服には国境を越えた多角的な協調が不可欠であるとし、多様なセクターとの協創を通じて新たなソリューションを提示していくよう促した。

また、バービエイ教授は、経済が自然の中に包摂されている本質を理解して持続可能な未来への道筋を示すことが次世代の重責であると指摘した。自然と共生してきた歴史的英知と高度な環境・省エネ技術を持つ日本が多国間協調を牽引し、持続可能性と経済発展が調和するモデルを世界へ提示することへの期待を寄せた。

受賞者のプロフィールと今後の日程

2026年のブループラネット賞を受賞した両氏のプロフィールは以下の通り。

  • リンダ・S・バーンバウム博士(米国):1946年12月21日生まれ。元国立環境健康科学研究所(NIEHS)所長、元国家毒性プログラム(NTP)ディレクター
  • エドワード・バービエイ教授(米国):1957年7月22日生まれ。コロラド州立大学 経済学部 卓越教授

理事長を島村琢哉が務め東京都千代田区に拠点を置く旭硝子財団は、地球サミットが開催された1992年(平成4年)にブループラネット賞を創設した。名称は宇宙飛行士ガガーリン氏の言葉「地球は青かった」にちなんでいる。

今後は、表彰式典が10月28日(水)に東京會舘(東京都千代田区)で行われるほか、受賞者による記念講演会が10月29日(木)に東京証券会館、10月31日(土)に京都市国際交流会館でそれぞれ開催される。

本記事は公益財団法人旭硝子財団の発表をもとに作成

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