eboardが長野県でフリースクール向けにこども性暴力防止法などの研修を実施
NPO法人eboardは、長野県から委託を受け、「信州型フリースクール認証制度」で認証されたフリースクールや居場所等を対象とした対面研修を実施しました。2026年12月25日の「こども性暴力防止法」施行を前に、同制度や「こどものセーフガーディング」に関する理解を深める内容となっています。研修は8月に長野県内の2カ所で行われ、11月・12月にも同様の研修が予定されています。
不登校児童生徒の増加と民間施設への支援

文部科学省によると、2024年度の小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人となり、12年連続で増加して過去最多となりました。さらに、このうち「3人に1人以上」の割合で学校内外での専門的な支援につながっていない状況があります。

公的な支援施設の拡大に限りがある中、フリースクールや居場所等の民間施設は増加していますが、小規模な団体の持続性や質の保障など、不登校のこども達を支える民間団体への支援が求められています。長野県では2024年4月に「信州型フリースクール認証制度」を創設し、一定の基準を満たす県内のフリースクール等民間施設を認証(2026年8月時点で52か所)しました。運営費補助に加え、研修実施や情報発信、交流・連携の促進に取り組んでいます。NPO法人eboardは、2024年度より長野県から委託を受け、認証施設等にオンラインおよび対面形式の研修プログラムを提供しています。
2026年12月25日に施行される「こども性暴力防止法」では、対象事業者に対し、こどもへの性暴力を防止するための安全管理や従事者への研修、特定性犯罪前科の有無の確認(日本版DBS:Disclosure and Barring Service)、過去に性犯罪を犯していた場合等にこどもに接する業務に就かせないことなどが求められます。
同法の施行を契機に、フリースクールや居場所等においてもこどもたちを守る体制づくりの重要性が高まっています。現場では性暴力の防止だけでなく、こどもをあらゆる危害から守る視点が必要です。そのため、信州型フリースクール研修では、同法の理解促進とともに、子どもの権利を侵害する広範なリスクを想定した予防的・組織的な枠組みである「セーフガーディング」についての対面研修が企画されました。
法制度の理解と実践的な対応を学ぶ2つの研修

2026年度の対面研修として、8月に長野県内の2カ所で2つの研修が実施されました。
8月6日の「こども性暴力防止法」研修では、12月の法施行を前に制度の概要や対象、申請・手続きなどを学び、フリースクール等において安全を守るために求められる取り組みへの理解を深めました。
8月28日には、認定NPO法人ACEから講師を招き、「こどものセーフガーディング」研修を実施しました。セーフガーディングとは、こどもをあらゆる危害から守り、安全で尊重され、自分らしく参加できる環境をつくる組織の取り組みです。研修では、暴力や虐待などを防ぐための日々の関わり方や組織の仕組みを学んだほか、実際に起こり得る場面を題材としたケースワークを通じて対応方法を検討しました。
今後の展開

NPO法人eboard代表理事の中村 孝一氏は、公的支援の拡大に限りがある中で民間団体の安心・安全や質保障の枠組みが不可欠であるとし、補助金だけでなく研修や交流を通じて制度や環境を共に育てていく必要性を挙げています。同法人では、こども性暴力防止法の施行にあたり、小規模な団体でも同法の認定が受けられるよう支援を拡大するとともに、セーフガーディングの理念浸透を進めていく方針です。
本記事はNPO法人eboardの発表をもとに作成しました。
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