離婚男性の約半数が養育費満額払わず
株式会社アシロが運営する離婚問題の相談・対応を得意とする弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビ離婚」が、離婚歴がある20歳未満の子どもの親権を持たない男性150人を対象に、養育費の支払いに関するアンケート調査を行った。
調査の結果、毎月満額の養育費を支払っている男性は52%に留まることが判明した。支払っていない、もしくは減額した理由として、「自分は親権が取れず母親側が負担すべきだと思ったから」「子どもと面会させてもらえないため」といった事情が多かった。
また、12.6%は離婚時に養育費を取り決めておらず、家庭裁判所や公証人役場といった第三者を介して取り決めたケースは56.7%に留まった。取り決めをしなかった理由として「相手と関わりたくなかった」が最も多く、他には「子どもを引き取った側が養育費を負担すると思った」や「取り決めをしたかったが、交渉がまとまらなかった」という回答が挙げられた。
養育費の金額については、7割以上が減額を希望しており、妥当な金額は1万円〜5万円未満を想定していることがわかった。適切な養育費の算定には、平成30年度司法研究における養育費の算定書を参考にする他、専門家への相談が推奨される。
さらに、4人に1人は養育費について誰にも相談したことがないことも明らかになった。養育費は子どもの成長や健全な発育のために支払われるものであり、非免責債権とされているほど重要なものだ。当事者間での解決や、養育費を巡る問題の改善が難しい場合には、専門知識を持つ弁護士や行政の相談窓口の活用を検討すべきだろう。