岸田政権の経済政策、企業評価は49点
帝国データバンクが実施した企業アンケートによると、岸田政権による経済関連政策への評価は100点満点中平均49.3点であった。60点以上の及第点を付けた企業は約4割に留まり、特に中小企業からは厳しい声が上がっている。
物価高対策やガソリン補助、株価の最高値更新、過去最高の税収などを評価する意見がある一方で、定額減税の効果を感じられないという不満も聞かれた。規模別では大企業ほど評価が高く、中小・小規模企業からは「大企業は大きな利益を上げたが、中小企業は逆に厳しくなっている」といった意見もあった。
企業からのコメントでは、「諸外国に比べてマイルドな物価高に収めるなど、経済政策面では相応の成果が得られている」「賃上げとデフレ脱却のきっかけ作りができた」と肯定的な評価がある半面、「大きな施策、対策を講じることができなかった」「定額減税などあまり経済効果が期待できない政策しかできず残念」「事務処理の手間が大幅にかかるようになった割には効果がほとんど感じられない」など否定的な意見も多く寄せられた。
岸田政権の在職日数は1,000日を超え、戦後8位、平成以降では3番目の長さとなる見込みだが、次期総裁選への不出馬を表明し終わりを迎えようとしている。経済政策への評価は二分され、特に中小企業からは厳しい声が上がっている現状が浮き彫りになった。