ペーパーパレードのPapertype、アジアデザイン賞で最高賞Grand Award受賞
株式会社ペーパーパレードが手がける活版印刷用の活字「Papertype(紙活字)」が、国際デザイン賞「DFA Design for Asia Awards 2026(アジアデザイン賞)」において、最高賞にあたるGrand Awardを受賞した。部門はCommunication Designでの受賞となる。同社は今後も新しい表現や取り組みに挑戦していく姿勢を示している。
Papertype(紙活字)は、紙を素材にデジタル加工技術を用いて制作する活版印刷用の活字である。従来の金属活字の制作には鋳造設備や専門的な技術が必要だったが、Papertypeでは紙を積層してレーザーカッターで文字の形に加工することで、活字をより身近なものにしている。
紙製の活字は軽量で加工しやすく、制作後も切る、削る、貼る、凹ませる、描くといった方法で表面に模様やテクスチャを加えられる特徴を持つ。活版印刷の仕組みを継承しながら、新しい文字表現の探求が進められている。



制作後に表面を自由に変化させられる点も特徴で、加工を前提としたオリジナル書体も開発されている。太い字形と広い表面積を持たせることで、文字としての読みやすさを保ちながら多様な加工を受け入れられるよう設計されている。デジタル技術による精密な造形と人の手による自由な加工を取り入れ、タイポグラフィの可能性を広げている。

Papertypeはタイポグラフィを専門家だけでなく、誰もが参加できる創造的な活動として位置づけている。紙という身近な素材を用いることで、デザイナーや印刷技術者に限らず、学生や子ども、地域の人々など多様な背景を持つ人々が文字の制作や印刷に関わることができる。
2024年から2026年にかけては、試作品の制作や印刷実験、ワークショップなどを通じて、素材、偶然性、身体性、共同制作といった視点からタイポグラフィの可能性を探求してきた。現代の技術と人々の創造的な参加によって、印刷文化を未来へとつなぐ取り組みとなっている。
受賞にあたり同社は、今回の受賞を一つの節目としてこれからも新しい表現や取り組みに挑戦していくとしている。Papertypeは2027年にプロダクト化から10周年を迎える予定で、制作活動に加え、近年取り組んできた研究や執筆の成果を生かしながら、実験的タイポグラフィのさらなる可能性を探求していく方針である。
DFA Design for Asia Awardsの概要
DFA Design for Asia Awardsは、香港デザインセンター(Hong Kong Design Centre)が2003年に創設した国際デザイン賞である。アジアの視点を持つ優れたデザインを顕彰し、デザインを通じた社会や文化への貢献を評価している。
Communication Design、Product & Industrial Designなどの分野を設け、創造性、使いやすさ、美しさ、持続可能性、社会への影響などの観点から審査が行われる。Grand Awardは、Grand、Gold、Silver、Bronze、Meritの5段階のうち最上位の賞に位置づけられている。
PAPERTYPEおよび運営会社の概要は以下の通り。
- プロジェクト名:PAPERTYPE(2009年に着想、2017年に紙活字と小型の印刷機を組み合わせた「Paper Parade Print Kit」を製品化)
- 社名:株式会社ペーパーパレード
- 代表:和田由里子
- 設立:2020年1月22日
- 所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-8-208
- WEBサイト:https://paperparade.tokyo/
- DFA Design for Asia Awards 公式サイト:https://dfaa.dfaawards.com/
本記事は株式会社ペーパーパレードの発表をもとに作成。
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