OpenSUSI、第1回製造シャトルに49枠の応募 東海理化へ製造委託
一般社団法人OpenSUSIは、オープンソースの半導体製造シャトルサービス「OpenSUSI-MPW」の第1回募集を9月18日に終了しました。企業や大学、高専、高校、個人などから計49枠の申し込みがあり、集約された設計データをもとに株式会社東海理化へ製造を委託しました。製造されたチップは、2027年2月頃に利用者の手元へ届けられる予定です。
OpenSUSI-MPWは、NDAフリーのオープンPDKとオープンソースEDA環境を活用し、半導体設計から製造までの参入障壁を下げることを目指すサービスです。商用EDAツールのライセンス条件や秘密保持契約(NDA)を伴う従来の課題に対し、国内ファブと連携した設計環境の整備が進められてきました。
2025年10月には、株式会社東海理化と共同で同社の1µm CMOSプロセスに関するPDK情報のオープン化を発表し、GitHubリポジトリなどを通じて環境整備が行われ、2026年6月よりサービスが開始されました。
第1回シャトルサービスの仕様と応募状況
第1回のOpenSUSI-MPWでは、高校から企業まで幅広い層から申し込みが集まりました。民間企業が社内の半導体設計人材育成ツールとして活用したほか、DXハイスクール(半導体重点校)から2枠、複数の高専や大学からも教育活用のための申し込みがありました。
主な仕様と提供内容は以下の通りです。
- チップサイズ:2.5 mm × 2.5 mm
- ユーザーエリア:1.8 mm × 1.8 mm
- 製造プロセス:東海理化 1µm CMOS/2層メタル
- 提供価格:20万円(税抜、16-pin)DIP×5個)
関係者のコメントと今後の展開
一般社団法人OpenSUSIの代表理事である岡村 淳一氏は、人材育成の裾野を広げることが喫緊の課題であるとした上で、今回の第1回を新たなスタート地点とし、幅広い設計者にテープアウトの機会を提供して国内の裾野拡大と人材育成を加速していく姿勢を示しています。
また、電子工作系YouTuberのイチケン氏は「これまで動画では、ロジックICを組み合わせてCPUを作ってきました。今回、ワークショップの参加者と一緒にその1bit CPUを自分たちで設計し、本物のシリコンとして製造に出せたことは、私にとっても大きな体験でした。半導体は”買うもの”から”自分で作れるもの”に変わりつつあります。チップが手元に届く日が今から楽しみです。」と述べています。
なお、OpenSUSIは2026年10月22日に「IEEE ICTA Singapore, Invited: Special OpenPDK Session」への登壇を予定しています。
組織および関連情報
- 団体名:一般社団法人OpenSUSI
- 代表理事:岡村 淳一
- お問い合わせ先:secretary@opensusi.org
- GitHubリポジトリ:https://github.com/OpenSUSI/TR-1um
- Webサイト:https://www.opensusi.org/mpw-service
- YouTubeチャンネル「イチケン / ICHIKEN」:https://www.youtube.com/c/ICHIKEN-video
- 採択事業:経済産業省 令和7年度「地方の若手人材発掘育成事業補助金(AKATSUKIプロジェクト)」採択事業「First Tapeout(ファースト・テープアウト)」
本記事は一般社団法人OpenSUSIの発表をもとに作成されています。
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