日本道路と下北沢病院が舗装材と歩行動作の関係を検証結果発表へ
日本道路株式会社と医療法人社団 青泉会 下北沢病院は、舗装材と歩行時の身体動作との関係を検討する予備検証を実施し、筋肉の働きに及ぼす影響の違いを確認した。その検証結果は2026年10月14日に発表される。両者は路面を「予防医学・歩行医学」の新たな領域として位置づけ、国民の健康長寿を足元から支える持続可能な社会インフラの社会実装を推進していくとしている。
3種類の路面で身体動作を比較検証
道路舗装はこれまで、耐久性や施工性、維持管理のしやすさなどを中心に評価されてきたが、舗装材が歩行時の身体の動きに及ぼす影響については十分に検証・整理されてこなかった。今回の検証は、舗装材の評価に歩行時の身体指標という新たな視点を加えることができるか、その可能性を検討するために行われた。
検証では、健常成人が裸足で10メートル歩行し、続いて30cmの台から降段する動作を実施。比較対象として、一般的なアスファルト舗装、木質成型ブロック「モクロック」、ランニング・ウォーキング向け舗装「快適歩走」の3種類の路面が用いられた。
計測機器には、足元の動きをリアルタイムに測定する高精度歩行センサー「ORPHE(オルフェ)」と、伸縮性生地のセンサーで全身の動きを捉えるスマートアパレル「E-skin」を使用。歩行時のすねの上下方向および左右方向の動きと、階段を降りる動作での太もも前側の筋肉の働きが計測された。


舗装材による身体動作への影響を確認

一般的なアスファルト舗装の測定値を100とした場合、モクロックでは歩行時・垂直方向加速度が10.2%、左右方向加速度が18.1%、降段時・大腿直筋活動が36.0%低い値となった。また、快適歩走ではそれぞれ8.8%、14.0%、53.8%低い値を示した。

検証された2種類の舗装材では、硬いアスファルト舗装と比べて歩行時の上下方向・左右方向のすねの動きや、台から降りる際の太もも前側の筋肉の働きが小さくなる傾向がみられ、舗装材の違いが歩行時の身体の動きに影響する可能性が示された。

今後の検証計画と関係者の見解
今後は対象者数と測定回数を増やした統計的な検討に加え、靴を履いた状態や実際の屋外環境、病院、福祉施設、公園、駅周辺などでの評価を進める予定となっている。

下北沢病院の久道勝也理事長は、歩行は靴や路面との相互作用で成り立つとしたうえで、今回は予備的な比較だが路面を医学的な観点から評価する研究の出発点になるとし、今後は高齢者や足と歩行にトラブルをかかえた方を含む検証が必要と指摘している。日本道路の川村修副部長は、耐久性や施工性に加え歩行者の身体との関係も舗装の評価軸として検討するとし、今回の結果を製品効果の確定とは捉えず今後の研究と材料改良につなげていくとしている。
発表元の概要

- 日本道路株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:石井敏行)
- 医療法人社団 青泉会 下北沢病院(所在地:東京都世田谷区、理事長:久道 勝也)

本記事は日本道路株式会社と医療法人社団 青泉会 下北沢病院の発表をもとに作成。
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