三機工業、気化式加湿器を用いた変風量クリーンルーム加湿システムを開発
三機工業株式会社(社長:名古屋 和宏)は、クリーンルームの性能維持とコスト低減に向け、気化式加湿器を採用した変風量クリーンルーム加湿システムを開発した。あわせて、性能検証を目的としたクリーンルーム加湿試験モックアップを三機テクノセンター(神奈川県大和市)内に構築している。新システムは、すでに実際の施設でも採用されている。
三機工業株式会社では、2005年よりクリーンルーム向け加湿システムの開発を継続的に行い、複数の方式を実用化して実際の施設への導入を進めてきた。省エネルギー・省コストの観点から外調機での加湿量低減を図るべく、室内加湿方式での多様なソリューションを提供してきた経緯がある。
このたび室内加湿方式として新たに変風量クリーンルーム加湿システムを開発した。構築したモックアップを活用し、さらなる性能向上を目指した技術開発を推進するとしている。
変風量制御と省エネルギー効果
本システムは、室内の湿度に合わせて加湿器を通過する風量を変更することで、通常のオン/オフ制御に比べて湿度制御の精度が向上する。ラインナップとしては、モーターダンパーもしくは送風機をインバータで風量制御する方式がある。

省エネルギー効果として、クリーンルーム空調用冷熱源は年間10%減、外調機温熱源は冬期最大50%減を見込む。気化式加湿器を通過する空気は水の気化に伴い加湿されると同時に冷却されるため、この蒸発冷却効果を空調システムに活用してドライコイルの負荷を低減し、クリーンルーム空調用冷熱源のエネルギー消費を年間10%削減できる。
さらに、加湿をクリーンルーム内の必要な場所で必要な量だけ行うことで、クリーンルーム用外調機における加湿負荷を低減できる。これにより、冬期に低温の外気を加湿するために必要となる昇温量が減少し、その一部を生産装置から発生する廃熱で賄うことが可能になるため、外調機で使用する温熱源エネルギーを冬期において最大50%削減できるとしている。
独自技術への適用と今後の展開

本システムは、従来のボールルーム型クリーンルームだけでなく、同社の固有技術である産業用クリーンルーム向け省エネシステム(DOUP®)や、広範囲対応温度成層型クリーンルーム(BroDOUP®)にも適用可能となっている。モックアップではBroDOUP®-FL(床置き型)に本システムが実装されている。
同社は今後、本システムをはじめとする加湿システムのさらなる性能向上と適用範囲の拡大に努めるとともに、省エネルギー化に貢献するクリーンルーム向け加湿システムの開発と営業展開を推進していく方針だ。
本記事は三機工業株式会社の発表をもとに作成。
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