サイカルトラスト、SBOM活用の機器真正性証明特許を台湾で権利化
東京都渋谷区に本社を置くサイカルトラスト株式会社は、通信機器やIoT機器の「SBOM(ソフトウェア部品表)」および「更新履歴」をブロックチェーンへ記録し、機器の真正性を証明する特許について台湾で特許査定を受け、権利化されたことを明らかにした。台湾での出願番号は113117447で、2026年10月6日付で特許査定を受けた。同技術は日本国内において特許第7833630号としてすでに権利化されており、今回の台湾での成立により知財ポートフォリオのさらなる強化を図る。
日米市場を見据えた特許網の構築と技術概要
本特許技術は、同社が展開する「鑑定証明システム(R)」のコア技術となるもので、機器が本物であり、不正な改変がなく、既知の脆弱性がなく、正当な管理下にある状態をネットワーク接続の前に証明する仕組みを持つ。世界の半導体やデジタル機器の主要な生産拠点である台湾と、運用市場である日本において知的財産権を確立したことで、製造から運用、廃棄に至るグローバルサプライチェーン全体の透明性確保に貢献するとしている。

背景にあるサイバー被害の拡大と各国の法規制
警察庁の統計によると、2026年上半期のランサムウェア被害は123件に達して半期として過去最多を記録したほか、国内クラウド事業者への攻撃により495もの企業・自治体のデータが復元困難となる重大インシデントが発生している。これらの重大被害における侵入経路の約5割が機器を構成するソフトウェア部品に起因しているとされる。通信機器が無数のオープンソースやソフトウェア部品で構成される中、多くの企業で「SBOM」が正確に把握されずブラックボックス化していることが、脆弱性への対応を遅らせる要因となっている。

こうした状況下、欧州の「サイバーレジリエンス法(CRA)」や米国の「大統領令 14028号」による「SBOM」提出義務化に加え、日本国内でも「経済安全保障推進法」や医療機器における「薬機法」の要件化、2026年10月施行の「サイバー対処能力強化法」など、規制整備が進んでいる。
既存の管理課題に対応する3つの技術的解決策
従来の「SBOM」管理では、出荷時点の静的データに留まることによる陳腐化や改ざん、公開された脆弱性と自社機器の突合の遅れ、機器の正当な所有者を客観的に証明できないという課題が存在していた。サイカルトラストの特許技術は、これらの課題に対して以下の3つのアプローチで対応する。

- 「SBOM」と「ソフトウェア更新履歴」をブロックチェーンに記録し、稼働中の現物データとハードウェアを照合することで、不正な改変や陳腐化を検知して接続前に排除する
- 公開された脆弱性データベースと稼働中の通信機器を機器1台ごとに自動突合し、その脅威判定結果もブロックチェーンに記録してリスクを可視化する
- 通信機器のライフサイクルを通じて管理情報をブロックチェーンに紐付け、盗難品や退役機器の不正再利用を接続前に遮断する
サイカルトラストの須江 剛代表取締役は、侵入経路の半数がソフトウェア部品の脆弱性に集中する現状において、最終防衛ラインは接続される機器そのものへと移行していると指摘し、台湾での権利化によって製造から運用に至るサプライチェーンの全域を保護する体制が整ったとしている。

同社は「AIオーケストレーション」と「ブロックチェーン」を用い、資産の真正性やサプライチェーン・トレーサビリティなどを担保する「鑑定証明システム(R)」を開発・運営している。中核となる特許群は、2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞している。また、40件超の国内外特許・出願に加え、ISO/TC 307にて策定中の国際標準規格「ISO 26345」について提案・原案作成を主導している。
- 本社:東京都渋谷区
- 代表取締役:須江 剛
- 公式Webサイト:https://cycaltrust.co.jp/
- 公式X:https://x.com/cycaltrust
- 公式YouTube:https://www.youtube.com/@cycaltrust_official
本記事はサイカルトラスト株式会社の発表をもとに作成されています。
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