ミトラグループ、担保適格性判定AIを開発し2026年9月下旬より実証開始
ミトラグループ株式会社は、住宅ローンなど不動産を担保とする融資における担保適格性判定・評価業務に特化したバーティカルAIを開発し、2026年9月下旬より実証を開始しました。金融機関から受託している同業務のノウハウを可視化し、各種書類の読み取りや突き合わせ、判定根拠の提示、報告書起案までを支援します。あわせて同社が開発したデータ統合基盤「MITLAS」との連携実証も行います。
担保確認業務の負荷軽減と品質管理の両立を目指す背景
住宅ローンをはじめとする不動産担保融資では、融資実行前に対象物件の担保適格性として流通性や再建築の可否などを確認する必要があります。担当者が売買契約書、重要事項説明書、登記事項、住宅地図などを目視で突合し、道路付けや法令適合性などの多岐にわたる基準を精査するため、1件あたりに相応の時間を要していました。
一般的な生成AIによる書類の読み取りや要約だけでは、実務で求められる固有基準への照合、複数書類の横断的な整合性確認、判定根拠の提示、曖昧な案件を人の判断へつなぐプロセスなど、品質管理や説明可能性を満たす業務プロセスの構築には至らないという課題がありました。
判定根拠の提示や人への回付プロセスを備える特長

開発された担保適格性判定AIは、書類受付から情報抽出、判定基準との照合、一次判定、判定根拠の表示、報告書起案までの一連の処理を支援します。主な特長は以下の通りです。
- 実務の判定基準をスキル化:運用する72項目の不適格基準を形式知化して判定ルールとして実装し、金融機関や拠点ごとの閾値の違いはパラメータで管理
- 一連の処理と役割分担:確認案件の約7割を占める疑義のない案件はAIが一次判定を担い、専門スタッフは判断を要する案件に集中
- すべての判定に根拠を表示:抽出値と判定結果に原本のページ・位置・原文を紐づけ、原本と並べて検証できる設計
- 曖昧な案件は人へ回付:AIが判断に迷う案件を自動的に適格扱いせず、人が確認するプロセスを組み込み
- 不審案件を受付段階で検知:売主・買主・仲介会社を要注意業者リスト等と照合し、法人名の表記ゆれも吸収
- 金融機関側の大規模改修を前提としない:入力データや帳票を自動生成する形で、既存業務への組み込みを想定
担保適格性判定・評価業務だけで年間約8万件を処理する同社グループの実務知見を生かし、現場で使われている判定基準や例外処理の実態をAIの設計と検証に反映させています。
同社は、物件・登記・契約・案件などの情報を共通IDで管理し、パブリックデータや業務成果物データと組み合わせるデータ統合基盤「MITLAS」を開発し、担保適格性判定AIと同時に実証を開始しました。これにより、確認に必要な情報へのアクセスと再利用の容易化を目指します。なお、MITLASという名称は、商号のMITRAと16世紀にメルカトルが地図帳の表紙として描いたATLASを掛け合わせたものです。システム構築はAIを開発工程に組み込むAI駆動開発により自社で行われています。
今後は担保適格性判定AIおよびMITLASの実証結果を踏まえ、2027年春より同社の既存顧客へ順次展開し、同業務への定着を目指すとしています。

- 所在地:東京都千代田区大手町2丁目2番1号 新大手町ビル4階
- 代表者:代表取締役社長 成宮正一郎
- 証券コード:6093
- 事業内容:業務受託、人材派遣、相続関連サービス、クラウドシステム提供を含む各種支援サービス(金融ソリューション事業、不動産ソリューション事業)
- URL:https://www.mitra.co.jp/
本記事はミトラグループ株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



