登山アプリに音声ガイド機能 分岐前に通知し安全登山へ

株式会社ヤマレコは、登山アプリ「ヤマレコ」の新機能「音声ガイド」をリリースした。この機能は、登山者が分岐点に近づくと音声でお知らせすることで、道迷い遭難を防ぐことを目的としている。

「音声ガイド」は、分岐点の手前で「まもなく分岐です。ご注意ください。」とアナウンスし、ルート間違いを未然に防ぐ。また、登山口や登録された地点、山頂に近づくと、それぞれ「まもなく登山口です。」「まもなく〇〇(地点名)です。」「まもなく〇〇山、山頂です」と案内する。

さらに、ユーザーが事前に設定した特定の地点(スポット)が近づくと、「まもなく〇〇スポットです」と通知する機能も備えている。このスポット機能を活用すれば、間違いやすい場所や分岐、トレイルランニングの目安となる場所、休憩したい場所、毎年見る植物や撮影スポットなどを事前に登録しておくことで、音声による案内を受けられる。

ヤマレコでは、無料プランでも予定ルートから外れた後に間違えたことに気が付ける「ルート逸脱警告」を利用できるが、プレミアムプランの「音声ガイド」機能を使えば、予定ルートから外れる前に分岐の存在に気づくことができるという。

「音声ガイド」機能は、iOS版アプリ「ヤマレコ」バージョン6.83以降で利用可能。Android版アプリは今後のアップデートでリリース予定だ。将来的には、危険地点での音声による注意喚起や、ルート上の見どころを説明する機能の実装も計画しているという。

ただし、現状の「らくルート」では、利用者が少ないルートや一般登山者には推奨できない難路などのルートは登録対象から除外しているため、全ての山のルートが登録されているわけではない。そのため、ルートが3つ以上登録されていないポイントは分岐と判断されず、案内ができない場合がある。今後はルートの情報を拡充したうえで、意図的に除外している分岐も判断対象に入れることで、より多くの分岐点での案内が可能となるよう改善を進めていくとのことだ。