カインズとQuanmatic、量子計算技術を活用したダイナミック配送システムの実証実験を完了

株式会社カインズと株式会社Quanmaticは、2024年4月より量子計算技術を用いたダイナミック配送システムのPOC (Proof of Concept)を完了し、一定の成果が得られたと発表した。両社は協働で、2025年3月に本格導入を目指すこととなった。

このプロジェクトでは、カインズのユーザー向けサービス「CAINZお届け便」の効率化を目的として、量子計算技術を活用することで刻々と変わる受注状況に追従する配送計画立案技術を開発した。過去の配送実績データに対して本技術を適用した結果、配送効率が1.5倍改善できる見込みを得ているという。

この配送計画立案技術により、配送エリアの拡大、配送車両の集約・削減、そして配送件数の増加を図る。なお、この配送計画立案技術は、現在特許出願中だ。(特許出願番号:特願2024-176474)

今後もカインズとQuanmaticは、効率化と利便性向上を追求し、最先端技術を積極的に取り入れることで、顧客の期待を超える革新的なサービスの提供に努めていくとしている。

協働パートナーであるQuanmaticは、世界中の情報の実用的な活用を目指し、早稲田大学戸川望教授(Chief Scientific Officer)の研究シーズを基に、CEO古賀純隆、慶應義塾大学田中宗准教授(Chief Technology Officer)、およびChief Product Officer武笠陽介の4名で2022年10月に設立された。量子・古典計算技術のアルゴリズム知的財産権と研究成果をビジネス課題に適用するための最適化エンジンの開発を継続して進め、ハードウェアに依存しない汎用的なソリューションを展開していく方針だ。

valvix

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