シチズンの健康機器測定データ管理アプリ「Health Scan」開発をKDDIアジャイル開発センターが支援
KDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG)は、シチズン時計株式会社が2024年4月8日からリリースした健康機器の測定データ管理・可視化アプリ「Health Scan」の開発とその内製化支援を行った。
「Health Scan」は、シチズンの医療・ヘルスケア分野におけるデジタルヘルスケア領域の新規事業探索を目的としたグループ横断プロジェクトの成果物の一つだ。ユーザーにとって使いやすく継続できるアプリを提供するため、検証と開発を繰り返しながらプロダクトの価値を高めるアジャイル開発手法を採用し、KAGが開発支援と内製化支援を並行して進めてきた。
「Health Scan」は、健康維持のために何かを始めたいと思っている人向けに、健康機器で測定したデータの管理と可視化を行うアプリだ。開発中のユーザーインタビューから、毎日の計測とデータ管理の大変さから途中で挫折してしまうケースが多いことが明らかになっていた。そこで、できるだけ簡単に手間なくデータを管理し、直感的に測定データを閲覧できるようにデザインされている。
血圧計、体組成計、体温計の測定データを自動でアプリに転送・連携でき、日々の測定結果を見やすいグラフで表示。グラフ機能の「機器選択」「期間選択」「分類表示」「移動平均線」で傾向の把握をわかりやすくサポートし、直感的に現在の健康状態を把握できる。
KAGの内製化支援では、混成チームを組成し全員が一つのチームとなって開発に取り組む。アジャイル開発支援として、スクラムの導入・定着支援、プロダクトオーナー支援、スクラムマスター支援、エンジニア育成支援、チーム運営サポートを実施。ペアプロ・モブプロでの開発、エンジニア育成ロードマップに基づいた技術的サポートにより、育成と開発の両立を実現した。
また、CI/CDを活用したテスト・デプロイ自動化、ローコードツールやGitHub Copilotの導入による開発効率向上、サーバレスアーキテクチャ採用による開発運用コスト削減、Flutterを用いたiOS・Android対応アプリの迅速かつ効率的な開発など、技術的な支援も行った。
シチズン側の担当者は、「本プロジェクトではアプリ開発が本質的な目標ではなく、新規事業を継続して創出できる人材育成と体制構築が最重要事項だった。KAG様にONEチームとなってコミットして頂き、メンバー全員の献身的な伴走により、我々は魚と魚の釣り方両方を得ることができた」とコメントしている。
KAGは今後も引き続き開発支援を続けながら、シチズンのDXビジョン実現をサポートしていく方針だ。