キヤノンマーケティングジャパン株式会社（キヤノンMJ）は、株式会社システム・ケイ、国立大学法人 東京科学大学、合同会社WSPTジャパンと共同で、一般家庭での利用を想定した口腔内の汚れを可視化する「口腔ケアサポート技術」を開発した。

この技術は、スマートフォン、専用口腔内カメラ、クラウド上の画像認識AIサーバーにより構成されており、一般家庭において自身で口腔内を視認することが難しく、また汚れの付着状況を確認するには歯垢染色液を利用する方法があるが、洗面台、歯ブラシ、衣類への着色が課題となっていた中で、歯石・歯垢・食渣など口腔内の汚れの付着状況を、染色液を使用せず手軽に確認し、口腔ケアができる環境の提供を目指して開発された。

「口腔ケアサポート技術」では、専用口腔内カメラを使用して自身で撮影した口腔内画像を画像認識AIサーバーへ送信すると、画像認識AIが汚れ付着箇所を認識し着色を行う。なお、本活動では、口腔内画像を1000枚以上収集して画像認識AIを構築し、本AIによる汚れ発見の精度はIoU0.421だ。ただし、歯周ポケットの中など、口腔内カメラにて撮影できない歯石・歯垢・食渣については、測定は行えない。

本活動は、キヤノンMJのコンスーマビジネスユニットにて取り組んでいる新規事業創出活動「BoXプロジェクト」の一環として行われたもので、「健康」をテーマにしたチームから生まれたアイデアである。キヤノンMJコンスーマビジネスユニットでは、今後も新規事業創出の取り組みを通じて、人々の豊かな暮らしに貢献すべく、未来の社会課題解決に挑戦していく。