日本工学院の学生チーム、CEATEC 2026に植物の気持ち翻訳アプリ試作を出展へ
学校法人片柳学園 日本工学院専門学校の学生プロジェクト「Vision Craft」から生まれた仮想企業「トライフープ社」は、植物の状態をAIで捉えて言葉として伝える「植物の気持ち翻訳アプリ」のプロトタイプを開発した。同プロトタイプは、2026年10月13日(火)~16日(金)に幕張メッセで開催される「CEATEC 2026」に出展される予定だ。スマートフォンのカメラを植物に向けることでAR上に言葉が表示される仕組みとなっており、人と植物が通じ合って暮らす新しい関係性の提案を目指している。
開発の背景と着想のきっかけ
開発の契機となったのは、水やりなどの際に日常的に植物へ話しかけている人々の存在だった。トライフープ社がそうした経験を持つ人を対象に実施したグループダイナミックインタビュー(GDI)では、当初想定していた「枯らさずに育てたい」という需要に加え、参加者から「植物がこちらをどう見ているのか考えたことがなかった」という視点が示された。
これまで人から植物への一方通行だったコミュニケーションに対し、植物から人への反応という逆方向の要素を加えることで、関係性そのものを変えられるのではないかという着想に至ったという。同プロジェクトを担当する小山順一朗氏は、GDIでの参加者の反応に触れ、「ここにまだ市場になっていない人間の欲求があるのではないかと思いました」としている。
AI解析とARによる体験設計
「植物の気持ち翻訳アプリ」は、AIによる架空の感情作成を目的とするものではなく、AI画像解析やセンシング情報を用いて植物の状態を推定する。その状態を機械的な数値ではなく、直感的に理解できる表現へと変換する体験設計となっている。
過度なキャラクター化は避け、植物本来の姿を保ったまま短い言葉による反応を中心とすることで、受け手が想像できる余白を残した。CEATEC 2026の会場では、本物の観葉植物とiPhoneを用い、植物のそばにAR技術で吹き出しが現れる体験型のコンセプトプロトタイプが展示される。今回の試作はユーザー体験を体感するためのものであり、リアルタイムの完全解析を行う製品版ではないとしている。
今後の展望と連携領域
トライフープ社は、CEATEC 2026への出展を製品化に向けた共創のスタート地点と位置づけており、以下の領域で企業や研究機関との連携を目指している。
- AI画像解析による植物状態推定
- 土壌・温湿度・日照等のセンシング技術
- 植物状態と生育変化の研究
- 家庭用IoTデバイス開発
- AR/スマートフォンアプリ開発
- 植物販売・園芸・インテリア領域での事業化
- 製品化に向けた共同開発・事業パートナーとの連携
開発チームの概要
本プロジェクトを手がけるチームの概要は以下の通りとなっている。
- 開発主体:トライフープ社(仮想企業、日本工学院 Vision Craftゼミの学生によるプロジェクトチーム)
- プロデューサー/指導:小山 順一朗(東京藝術大学大学院 映像研究科 ゲーム・インタラクティブアート専攻 教授、日本工学院 Vision Craft エグゼクティブプロデューサー、元バンダイナムコエンターテインメント ゲーム開発者)
本記事はトライフープ社の発表をもとに作成されています。
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