医療法人みそらグループ、歯科技工の課題受けデジタル化と新体制を推進
医療法人みそらグループ(所在地:大阪府箕面市、理事長:山川達也)は、グループ内の歯科技工所である株式会社みそらデンタルラボにおける取り組みを公表した。歯科技工士の高齢化や若手不足といった業界の課題に対し、デジタル化や技術継承、訪問歯科診療との連携体制を進めている。さらに、米国拠点の知見を生かした海外受注の展開も視野に入れる。
歯科技工士の高齢化と小規模運営が進む現場の課題

厚生労働省の資料によると、現場で働く歯科技工士は50歳以上の割合が年々増加して全体の過半数(55.9%)を占める一方、20代(29歳以下)の若手の割合が減り続けている。さらに、令和6年時点で免許を持ちながら現場で働いている歯科技工士の割合はわずか25.4%にとどまる。
また、働く歯科技工士の大半(約74%)が所属する歯科技工所は、その7割以上が1人だけで営業している小規模な事業所となっている。こうした1人体制の現場が多い中で高齢化や後継者不足による閉鎖・廃業が進むと、修理や製作の依頼先不足や対応の長期化といった問題が生じる。特に自力で通院できず自宅や施設で療養する高齢者にとって、入れ歯の製作や修理の遅れは食事や会話に直結する懸念がある。




機材導入による短納期化と技術継承への取り組み
国内の大半の技工所が1人体制である中、株式会社みそらデンタルラボには常勤6名(業務委託・非常勤含め計8名)の若手から経験30年以上のベテランまで幅広い世代が在籍している。同ラボでは、自動で詰め物や被せ物の切削加工を行う最新モデルのマシンを導入し、手作業の工程を自動化することで作業効率向上や短納期での供給、安定した品質管理を図っている。
技術継承に向けては、顕微鏡と連動した大型モニターを設置し、繊細な調整や高精度な加工が必要な工程でベテランの加工技術を共有する育成を行っている。代表取締役の池本政直氏は、技術や知識をカリキュラムとして体系化して誰もが学べる環境をつくり、機械化できる工程を任せることで技工士ならではの精密な作業に集中できる環境を整えていると説明する。
訪問歯科との連携体制と海外市場への展開
グループ内では、訪問歯科診療を行う「みそら訪問デンタルクリニック」を開設した(2026年10月1日)。デンタルラボと同一ビル内に併設され、現場の歯科医師やスタッフと技工士が対面で連携できる体制を整えている。診療現場の声を反映させ、訪問診療を必要とする患者へスピーディで高品質な技工物を届ける連携モデルを目指すとしている。なお、技工物は同一グループ内だけでなく、地域や全国の一般歯科医院からも幅広く依頼・注文を受けている。
さらに、口腔内スキャナーやCAD/CAMなどのデジタル技術普及を背景に、海外からの技工物受注にも取り組む。グループでは米国カリフォルニア州に歯科技工所「ARTIDENTAL LAB INC.」を展開しており、そこで培った顧客基盤や販売経験と日本側の技術力・生産体制をつなぎ、海外から受注した歯科技工物を日本国内で製作して届ける体制の構築を進めていくとしている。
関連組織の概要
株式会社みそらデンタルラボ
- 所在地:〒567-0868 大阪府茨木市沢良宜西1丁目2-5 ヌーヴェレール南茨木Ⅱ 203号
- 代表取締役:池本 政直
- 設立年月:2023年1月6日 (2025年6月1日 医療法人みそらグループと合併)
- 事業内容:歯科技工物の製作・販売
- TEL:072-665-5188
- Webサイト:https://www.misoradentallab.jp/
みそら訪問デンタルクリニック
- 所在地:〒567-0868 大阪府茨木市沢良宜西1丁目2-5 ヌーヴェレール南茨木Ⅱ 301号
- 開設者:医療法人みそら
- 院長:芝 美咲
- 開設日・診療開始日:2026年10月1日
- 診療内容:訪問歯科診療
- 訪問対象エリア:拠点から半径16km以内。茨木市・吹田市・摂津市・高槻市・箕面市・豊中市・枚方市の一部地域など
- TEL:072-646-8528
- Webサイト:https://dental.misoragroup.or.jp/
ARTIDENTAL LAB INC.
- 所在地:2100 Main St., Suite 101, Irvine, California 92614 U.S.A.
- 代表者:Koji Yamakawa R.D.T.
- 設立年月:2018年8月28日
- 事業内容:歯科技工物の製作・販売
- Webサイト:https://www.artidentallab.com/
本記事は医療法人みそらグループの発表をもとに作成。

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