フューチャーアース研究所、石垣島の漂着プラをオイル添加剤にするCFを開始
株式会社フューチャーアース研究所は、2026年10月1日より、石垣島に漂着するプラスチックゴミを資源化し、漁船用エンジンオイル添加剤の製造・供給と現地拠点の設置を目指すクラウドファンディングを開始した。第一次目標金額は500万円、最終目標金額は1,500万円に設定されている。同プロジェクトでは、海岸に漂着したプラスチックゴミを独自の技術でカーボンナノチューブへ変換し、地元漁船のエンジンオイル添加剤として活用することで、海洋ゴミ問題の解決と漁業関係者の負担軽減を目指す。






石垣島が抱える課題とプロジェクトの背景


石垣島では、海外から大量のプラスチックゴミが流れ着いており、海岸清掃による石垣市の漂着ごみ処分量は2020・2021年度に年間50トン程度、2024・2025年度は年間40トンとなっている。2025年度については、通年で大量の漂着ごみが流れ着き、予算上の制約から回収量を制限する状況もあるとしている。漂着ゴミの処理事業総額は2023~2025年度で年間1,500万円程に上り、埋立処分場も嵩上げによって延命している状況にある。

また、主要産業である漁業では漁具損傷や操業ロスなどの経済的負担に加え、油代高騰やエンジンオイルの入手難が課題となっていた。こうした状況を受け、2012年8月設立の株式会社フューチャーアース研究所は、特許技術を活用して海ゴミをカーボンナノチューブに変換し、漁船用エンジンオイル添加剤を開発した。完成した添加剤を石垣島の漁船で使用したところ、エンジン音の静粛化や黒煙の減少といった効果が確認されたことから、今回のプロジェクトが立ち上げられた。

同社が取り組む技術は、廃棄されるプラスチックゴミを熱分解し、炭素原子を利用してカーボンナノチューブ(CNT)へと再構築するものだ。カーボンナノチューブは、アルミニウムの半分の重さで鋼鉄の20倍の強度を持ち、銅の1000倍の電流を流せ、熱伝導率は銅の10倍という特性を有する。
本プロジェクトでは、ナノサイズの円筒が転がることで摩擦抵抗を減らすコロガリ特性を利用し、回収されたプラゴミから漁船用エンジンオイル添加剤を製造する。これにより、燃費向上とCO2排出削減、黒煙やエンジン音の低減を図り、漁業者の経営支援につなげる。ゴミ処理から素材生成、コスト削減までを島内で完結させる完全地産地消型の資源循環システムと持続可能な地域自立型モデルの構築を目指している。
クラウドファンディングは、ForGoodにて実施されている。集まった支援金は、現地での設備導入費や工場設置費に充てられる予定となっている。
- プロジェクト名:【石垣の海ゴミリサイクル】完全地産地消の資源循環モデルを作りたい!
- 実施期間:2026年10月1日~12月30日予定
- 第一目標金額:500万円(CNT製造用主要設備導入等)
- 第二目標金額:800万円(エンジンオイル添加剤生産設備導入)
- 最終目標金額:1,500万円(本格設備導入:自動制御装置導入1000万円、現地設置場所等約450万円、リターン準備費用約50万円を含む)
- 主催会社:株式会社フューチャーアース研究所
- 問い合わせ先:042-313-0827
リターンには、プラゴミ由来のCNTを配合した釣り専用リールオイル「漆黒の雫」(soft、Normal、Hardの3種)をはじめ、株式会社ソルトラボ石垣島が製作する廃棄マグロテグスを60%使用したアイウェア「Maguuro」や伝統建築モチーフの「サンゴ花ブロック」、株式会社ナチュラルグロッサリーによる「沖縄ナンキョウゼリー」や「いちごの葉っぱチョコレート」などが用意されている。
今後の展望と関係者の声
プロジェクトの推進にあたり、八重山漁業協同組合の砂川氏は、地産の資源で船を走らせる発想や黒煙減少への期待を寄せている。また、株式会社ナチュラルグロッサリーの庄司氏や株式会社ソルトラボ石垣島の藤本氏からも、資源循環や新産業創出に対する賛同の声が上がっている。
株式会社フューチャーアース研究所の代表取締役である松川雄二氏は、石垣島の海ゴミを産業を支える資源へ変える完全地産地消の循環実現に向けた支援を呼びかけている。同社は今後、島内に専用の工場・技術拠点を新設し、株式会社ソルトラボ石垣島が回収した漂着プラゴミの資源化やリサイクルプラスチックの機能強化研究を進める方針だ。さらに、現地雇用の創出を進めるとともに、この資源循環モデルを国内外の沿岸・離島地域へ展開していくことを目指している。
本記事は株式会社フューチャーアース研究所の発表をもとに作成されています。
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