福島県の人気ソフトクリーム専門店がクラファン実施、機械の故障で存続の危機

福島県いわき市の人気スイーツ店「アムカフェ」が、看板商品の製造機故障により存続の危機に直面し、クラウドファンディングを実施している。同店の8年にわたる挑戦と、地域で愛されてきた歩みを聞いた。

高級ソフトクリームとの出合いから開業へ

店主の鈴木浩三さんが「クレミア」というソフトクリームと出合ったのは8年前。「このソフトクリームを地元に持ってきたら人気になるのではないか」と強く感じ、2019年6月に専門店をオープン。オープン初日には1200人もの来店客で賑わった。

オープン初日の様子

クレミアは、北海道産生クリーム25%、乳脂肪分12.5%を含む高級ソフトクリーム。通常のソフトクリームより生乳や生クリームなど北海道産の乳原料をふんだんに使用し、非常にリッチな口当たりが特徴だ。「高級ソフトクリームとして、地元の方々に特別な体験を提供したかった」と鈴木さんは語る。

コロナ禍を乗り越えて生まれた新商品

オープン後、台風による浸水や地震、そしてコロナ禍と困難が続いた。しかし、それを機に開発したのが、クレミアを練り込んだチーズケーキ「アムバスク」。外出自粛中でも自宅で楽しめるスイーツとして開発し、全国のテレビや新聞で紹介されるほどの人気商品となった。

メディアなどでも取り上げられた看板商品の「アムバスク」

看板商品を支える特別な機械

「アムカフェ」の特徴は、複数種類のクレミアを提供できる特別な製造機を導入していること。通常、こうした機械はサービスエリアなど一部店舗でしか見られない。福島県内でも、一般店舗での導入は非常に珍しいという。製造機が非常に高額なことが大きな理由だ。

クレミアのソフトクリーム

しかし今年7月、この製造機が故障。クレミアの提供ができなくなり、同時にアムバスクも本来の味が出せない状況に。「看板商品を求めて来店されるお客様に、提供できない日々が続いている」と鈴木さん。

故障したクレミア機

クラファンで再起を目指す

製造機の修理には約200万円、新品購入なら270万円が必要。11月11日時点での支援金額は74万2000円で、目標金額150万円の49%に到達している。

「クレミアとアムバスク、この二つの看板商品を通じて、また地域の皆様に喜んでいただける店にしたい」。鈴木さんは再出発への思いを語る。

アムカフェ
所在地:福島県いわき市内郷綴町大木下4番地
営業時間:11:00~17:00
定休日:月曜日

クラウドファウンディングページ(CAMPFIRE)
https://camp-fire.jp/projects/798291/view

valvix

アクセスランキング

今日

1週間