IIJと松江市が災害時の電力供給協定を締結 松江DCPの蓄電池から避難所へ給電
IIJは、島根県松江市と「災害時における電力供給等に関する協定」を締結した。IIJ松江データセンターパーク(松江DCP)に設置した大容量リチウムイオン蓄電池およびEV充電器を活用し、災害時に避難所となる市内の公民館へ電力を供給する。これにより、地域の防災力・レジリエンス向上の推進を図る。
協定締結の経緯
松江市は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて先進的に取り組む自治体として、環境省の「脱炭素先行地域」に選定されている。IIJはこの計画に共同提案者として参画し、補助金を活用して松江DCPへの大容量リチウムイオン蓄電池およびEV充電器の導入を進めてきた。
本協定は、脱炭素先行地域の取り組みの一環として、災害時に松江市と連携して地域への電力供給を実施するための基本的な枠組みを定めるものとなる。導入された蓄電池は、データセンター設備のバックアップ電源として運用するとともに、災害など有事の際には地域の避難所への電力供給に活用される。
蓄電池とEVを活用した避難所への電力供給
本協定に基づき、災害時には松江DCPの蓄電池に蓄えた電力を急速充電器で電気自動車(EV)に充電し、EVを避難所となる市内2ヵ所の公民館へ移動して給電を行う。松江DCPで松江市向けに確保する電力量は約1,000kWhで、公民館を避難所として利用した場合の約2日分の想定使用電力量に相当するという。
防災訓練の実施と平常時における需給調整

IIJは今後、松江市とともに災害時を想定した給電運用手順を確認するなど、防災訓練を実施する予定だ。また、平常時も蓄電池を活用し、地域の電力需要の逼迫時には電力使用の抑制要請に対応するなど、需給調整を通じて地域の電力供給の安定化を推進するとしている。

こうした取り組みを通じ、電力と通信インフラの一体的な整備を目指す「ワット・ビット連携」の考え方に沿って、地方自治体とデータセンターの連携モデルの構築に取り組む方針だ。なお、データセンターの整備方針は、総務省・経済産業省の「デジタル田園都市国家インフラ整備計画(改訂版)」や「デジタルインフラ(DC等)整備に関する有識者会合 中間とりまとめ3.0」、その後継となる「ワット・ビット連携官民懇談会 取りまとめ1.0」等で示されており、地方への分散立地の促進や、電力・通信インフラの一体的整備、再生可能エネルギーの効率的活用等の方針が掲げられている。
本記事はIIJの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



