日本CTO協会、企業のAI変革を可視化するAX Criteriaを公開
一般社団法人 日本CTO協会は2026年10月5日、企業のAI変革(AX:AIトランスフォーメーション)の現在地を可視化する自己診断フレームワーク「AX Criteria」を一般公開しました。AIエージェントとの協働を前提に、組織のAI変革の現在地を5つのカテゴリ・計50項目から確かめるツールで、ログイン不要かつ無償で提供されます。
組織のAI変革を測る5つの視点と50の問い
AIの利用が日常業務に広がる一方で、AIの導入数や社員の利用率だけでは組織的な変革や生産性向上の度合いを測ることが難しく、経営層と現場の間で認識のギャップが生じやすいという課題がありました。日本CTO協会は2026年7月に広木大地氏をリーダーとするAX Criteria ワーキンググループを新設し、実践知をもとに組織のAI変革の現在地を測る指標の策定を進めてきました。
AX Criteriaでは、AIエージェントとの協働を前提とした組織変革を評価するため、以下の5つのカテゴリ(5S)を設定しています。
- Strategy:どこで価値を生み、何に資源を配るか
- Staff:人が学び、役割を変えられるか
- System:AIを安全に、継続して動かせるか
- Symbiosis:人とAIで、仕事をどう分担するか
- Security:AIの出力と行動を統制できるか
5つのカテゴリにはそれぞれ5つのサブテーマがあり、各サブテーマに2つの問いが用意され、合計50項目を0から4までの5段階で評価します。
- 0:取り組みがない
- 1:必要性を認識し、議論や個人的な試行を始めている
- 2:一部の部門・業務で試験的に取り組んでいる
- 3:主要な範囲で、仕組みとして導入・運用している
- 4:制度・文化として定着し、記録と改善を続けている
診断時には、5つのカテゴリの意味や考え方を案内するガイドキャラクター「AXIS」が伴走します。

点数の高さを競うのではなく対話を始めるためのツール
AX Criteriaは、組織や個人の優劣を決めたり満点を目指したりするものではなく、診断結果は5つのカテゴリの平均値としてレーダーチャートで表示されます。経営陣と現場がそれぞれ診断を実施して結果を持ち寄り、認識の違いを確かめながら具体的な業務改善について対話するための道具として設計されています。
一般社団法人 日本CTO協会 理事でAX Criteria ワーキンググループ担当の広木 大地氏は、「私たちがAX Criteriaで大切にしたのは、点数をつけることよりも、50の問いを通じて何が必要かを理解し、立場の違う人たちの認識を揃えることです」とコメントしています。
継続的な更新とDX Criteriaの思想の継承
日本CTO協会は2019年より「DX Criteria/企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン」を監修・編纂し、2025年6月にv202506としてアップデートを実施しています。主にソフトウェアエンジニアリング組織を対象としていたDX Criteriaに対し、AX Criteriaは経営戦略やガバナンスを含む全社レイヤーまで対象を拡大しています。
AX CriteriaはCC BY-SA 4.0のもとで公開されており、利用者のフィードバックをもとに今後も定期的な議論とアップデートが続けられる方針です。また、日本CTO協会が主催するカンファレンス「TECH LEADERS FEST 2026」において、AX Criteriaワーキンググループの広木大地氏と伊藤博志氏による「AI時代の組織変革に関するセッション」の開催も予定されています。
一般社団法人 日本CTO協会について
- 団体名:一般社団法人 日本CTO協会
- 代表理事:今村雅幸
- 設立:2019年9月2日
- 本社:東京都渋谷区渋谷2-19-15 宮益坂ビルディング609
- URL:https://cto-a.org/
- AX Criteria:https://axcriteria.cto-a.org/
- 学習シリーズ:https://axcriteria.cto-a.org/learn
- イベント詳細:https://2026tlf.peatix.com/
本記事は一般社団法人 日本CTO協会の発表をもとに作成されています。
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