ユリカ、シンプルメモでAI自律運営を稼働 実施タスクの76.4%をAIが実行
株式会社ユリカは、iPhoneおよびApple Watch向けアプリ「シンプルメモ」の開発・運営において、AIが日々の改善施策の選定から実装、検証、本番反映までを行う自律運営を本番稼働させていると発表した。同社が定義したアプリ運営業務13領域203タスクのうち、現在実施している174タスクの76.4%にあたる133タスクをAIが実行している(2026年9月2日時点)。未着手25タスクを分母に含めた総合自動化率は66.8%となっている。
開発からマーケティング・CSまでAIの担当範囲を拡大
同社は、一人で会社を運営するソロプレナーから日々の実行をAIへ移し、人間が常時稼働しなくても事業が継続的に動く状態を目指す「ゼロプレナー」の取り組みを進めている。AIが実行する仕事の数は2026年6月の24件から7月に37件、8月には133件と3か月で5.5倍に増加した。
業務の棚卸しにより分類された13領域203タスクのうち、AIはコード生成だけでなく、SEO、PR、マーケティング、カスタマーサポート(CS)なども担当している。2026年8月11日〜21日のアプリ本体のコード変更(3リポジトリ合算、マージコミット除く全ブランチ集計)では、コミット全体の99.5%(194件中193件)、変更行数の94.2%(48,976行中46,159行)をAIが担った(2026年8月22日集計)。
毎朝AIが施策を自律選定し本番環境へ反映
主となる運転経路は毎朝6時に起動し、前日までの運転記録や検索・利用データ、費用などを確認したうえで、その日に取り組む施策をAI自身が1件選定する。作業用ブランチでの実装後、81種の自動検査を経て条件を満たした変更のみが本番環境へ反映される仕組みとなっている。
2026年8月11日〜9月2日の23日間では、41件の運転記録のうち28件に着手し、19件(運営基盤の改善7件、Obsidian関連解説ページ12件)が本番環境へ反映された。反映された19件に対する人間による内容編集は0件だった。
取り消しやすさで権限を分離し失敗の記録も公開
AIに付与する権限は取り消し可能性を基準に設計されており、段階公開の撤回や異常時の自動停止はAIが行う一方、停止解除、予算上限の引き上げ、App Storeへの最終公開などは人間が担当する。また、AIが生成した変更を実機確認なしにApp Storeへ提出する権限はAIに与えられていない。
運用過程で発生したAIサービスの利用上限到達や費用超過、テストの不整合などの失敗事例についても、運転記録として公開されている。今後は機能開発やバグ修正において、課題検知から実装、少数ユーザーへの公開、効果測定、継続または撤回までを一つの運転ループとして閉じた運営モデルの構築を目指すとしている。
シンプルメモは、話すか書くだけでメールやObsidianへメモを送信・記録できるiPhone/Apple Watch向けアプリ。
- 対応OS:iOS 16.0以降/watchOS 9.0以降
- 価格:無料(1日3通まで)/Premium 月額500円・年額5,000円(税込)
- 特徴:起動0.4秒、Obsidianノートへの自動追記対応、オフライン時の端末内保存およびAES-GCM-256暗号化対応
会社概要
- 会社名:株式会社ユリカ
- 所在地:東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル2F-C
- 設立:2023年3月
本記事は株式会社ユリカの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



