アクポニ、イチゴとサーモンを同時生産する屋内型システムを2026年10月発売へ
株式会社アクポニは、イチゴとサーモン(ニジマス3倍体)を同一システムで生産できる屋内型アクアポニックスシステム「アクポニベリーファーム」を、2026年10月より販売開始する。あわせて、アクアポニックスに最適化した専用飼料「AQUAPONICSプラス6号」の販売も開始する。同システムは、LEDを用いた屋内環境で、農薬・化学肥料・除草剤を使用せずにイチゴを周年栽培することを目的に開発された。
アクアポニックスは水耕栽培と陸上養殖を組み合わせ、魚の飼育水に含まれる栄養を植物の生育に活用する食料生産システムである。同社は自社農園での研究開発や他社との共同実証を重ね、栽培対象を果菜類にも広げている。
「アクポニベリーファーム」は、モジュール形式で拡張可能な閉鎖型イチゴ栽培システムで、LEDによる光環境を用いて温度・湿度等の環境制御を行う。2023〜2024年に株式会社アグリ王と行った実証実験の結果では、一般的なイチゴの平均糖度が10度程度であるのに対し、アクアポニックス産イチゴは平均糖度が15度と、糖度が高く酸味が少ないことが確認された(文部科学省 食品成分データベースと実証実験で測定された数値を比較)。


あわせて、同一システム内でニジマス3倍体の養殖に対応する。ナノバブル発生装置と酸素ガスを併用し、魚と植物の双方に必要な溶存酸素を供給する設計となっており、ニジマス3倍体は2年間で1尾あたり約2kgまでの育成を想定している。なお、希望に応じてチョウザメ、ホンモロコ、コイなどの淡水魚を養殖することも可能としている。


- 導入可能規模:1,200平米〜
- 栽培実績:よつぼし、紅ほっぺ、やよいひめ等
- サイズ/想定生産量(1,200平米の場合の想定):栽培棚 15m×4段×26.4列、栽培可能株数 約15,200株、想定出荷量 年間36トン
栽培スペースの効率化と専用飼料・IoTによる管理
「アクポニベリーファーム」では、栽培ベッドの幅を従来の600mmから200mmに変更し、従来システムとの比較で面積あたりの収量約1.5倍を見込んでいる。また、受粉昆虫であるマルハナバチが活動できる光環境を設計に取り入れ、閉鎖環境下での自然受粉に対応する。

販売開始にあわせて発売される専用飼料「AQUAPONICSプラス6号」は、魚粉の配合割合を30%に抑え、植物性たんぱく質を37%配合した低魚粉設計となっている。イチゴの成長に必要なカリウム、鉄、カルシウムを配合し、追肥を行うことなく魚への給餌を通じて必要な要素を供給できる。
生産管理面では、クラウド型生産管理システム「アクポニ栽培アプリ」により、気温やpH、溶存酸素など10項目の環境データをIoTセンサーで自動取得し、一元管理を行う。現在、栽培の相談に対応するチャットボット型AI「アクポニAI」を開発しており、2026年11月頃にプロトタイプ版の提供開始を予定している。
今後の展開と「第16回 農業WEEK」への出展
同システムは国内ですでに2件の導入実績があり、今後は国内での導入拡大を目指す。また、ベトナム、サウジアラビア、アラブ首長国連邦等の地域から問い合わせが寄せられており、海外展開も視野に入れている。
なお、2026年10月7日(水)〜9日(金)に幕張メッセで開催される「第16回 農業WEEK 東京展」(第16回 農業WEEK)にて、本システムの展示が行われる予定である。
株式会社アクポニの概要
- 所在地:神奈川県横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2F
- 設立:2014年4月2日
- 代表取締役:濱田健吾
- 事業概要:アクアポニックス農場の設計施工/運用支援、アクアポニックス・アカデミー、導入支援コンサルテーション、生産管理コンサルテーション
- URL:https://aquaponics.co.jp
本記事は株式会社アクポニの発表をもとに作成。
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