OrcaRouter研究チーム、セキュリティ特化AIモデルのGGUF版を公開
FlashLabs株式会社は、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、同社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」の研究チームが、オープンウェイトモデル「OrcaSAQ-2 Cyber 27B Uncensored」のGGUF版を2026年9月26日に公開したことを明らかにしました。本モデルはセキュリティ研究および防御的レッドチーミング向けに開発されたもので、Apache-2.0ライセンスのもとで提供されます。機密性の高いソースコードやログなどの情報を外部クラウドへ送信することなく、ローカル環境で作業を完結させる用途が想定されています。
セキュリティ診断や脆弱性調査で取り扱うソースコードやシステムログ、未修正の脆弱性情報は機密情報に該当するため、外部のクラウドに送らずローカル環境でモデルを稼働させることが求められています。しかし、270億パラメータ規模のモデルは元の形式(BF16)で54.7GBのメモリを必要とし、一般的な開発用PCでは動作が困難でした。
今回公開された「OrcaSAQ-2 Cyber 27B Uncensored」は、270億パラメータ規模のサイバーセキュリティ特化モデルを54.7GBから15.7GBへと約71%(71.3%)削減した軽量版です。ファイル形式にはllama.cpp互換のGGUFを採用しており、専用の推論サーバーを構築することなく手元のマシンで実行できます。
独自の混合精度圧縮方式による高い一致度
本モデルは、モデルの各部分が圧縮の影響を受けやすいかを見極めて精度配分を変える独自の混合精度圧縮方式(OrcaSAQ2)を用いてGGUF形式で書き出されています。元になったモデルは、内容フィルタリングを緩和したセキュリティ研究向けモデル「Qwen3.8-27B-Uncensored」です。
圧縮前のモデル(BF16)と同じ評価手順で比較計測された性能指標は以下の通りです。
- ファイルサイズ:54.7GBから15.7GB(71.3%削減)
- 回答一致率(Top-1):94.4%
- パープレキシティの差:0.80%
- 平均KLD:0.020
- コンテキスト長:26万2144トークン(変更なし)
圧縮は数学的に無損失ではないため、一致率94.4%は一部の判断が圧縮前と異なることを意味します。
想定用途と利用条件
本モデルは内容フィルタリングを緩和した研究用途のモデルであり、以下の用途が想定されています。
- 防御的レッドチーミング(自社システムの弱点を事前に確認する演習)
- 脆弱性調査
- セキュリティコーディング
- ツール利用とエージェント
- ターミナル操作
- 許可されたセキュリティテスト
利用にあたっては、許可された範囲でのセキュリティテストに限定し、関連する法令および対象システムの利用条件を遵守することが求められています。
提供形式とサービス概要
モデルの配布情報および関連組織の概要は以下の通りです。
提供形式
- 配布場所(Hugging Face):https://huggingface.co/orcarouter/OrcaSAQ-2-Cyber-27B-Uncensored-GGUF
- 配布ファイル:GGUF形式のモデルファイル1点(約15.7GB)
- 実行環境:llama.cpp互換
- ライセンス:Apache-2.0(商用利用を含む)
- 入力形式:テキストのみ(画像入力には非対応)
FlashLabs株式会社(東京都千代田区一番町10番8号、代表取締役:細井洋一、2023年7月設立)は、Human-AI Hybridで営業・CXの自動化・自律化を行うAI応用研究所であり、OSS音声モデルChromaの開発元でもあります。同社が独占提供するOrcaRouterは、OpenAI互換のAPIを備え、Anthropic、OpenAI、Google Gemini、DeepSeek、Grok、Qwenなど200以上のLLM・生成AIモデルへのアクセスを1つにまとめる推論ゲートウェイです。
本記事はFlashLabs株式会社の発表(2026年9月29日確認のURL情報を含む)およびHugging Faceモデルページ、OrcaRouter公式Xアカウント(@OrcaRouter)の公開情報をもとに作成しています。
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