ポッカサッポロとサッポロビール、レモン風味飲料の感情と嗜好性の関係を解明
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社とサッポロビール株式会社は、静岡県立大学との共同研究により、レモン風味炭酸水を用いて「風味・感情・嗜好性」の関係を表すモデルを構築し、レモンRTDを用いてその関係を検証しました。
その結果、レモンの「果汁感・瑞々しさ」と評価された風味に加え、「リフレッシュ」「前向き」などの爽快やポジティブな感情が嗜好性に関係することが示唆されました。この研究成果は、2026年9月9日から11日に岩手県で開催された「日本味と匂学会 第60回大会」で発表されました。
研究の背景と目的
サッポログループではこれまで、レモン飲料の味や香りなどの風味特性と嗜好性との関係を研究し、商品開発に活用してきました。今回は、飲料に対する「好き」「おいしい」「また飲みたい」といった嗜好性をより深く理解するため、味や香りに加え、飲用時に想起される感情に着目しました。
研究では、レモン風味炭酸水とレモンRTD(栓を開けてそのまま飲めるアルコール飲料)を対象に、風味によって想起される感情が嗜好性に関係するとの仮説を立て、「風味・感情・嗜好性」の関係を検証しました。
2つの調査によるモデル構築と検証
本研究では、炭酸水を用いたモデル構築と、レモンRTDを用いた検証の2段階で調査が行われました。

- 研究1(レモン風味炭酸水を用いたモデルの構築):2023年9月、調査参加者425名を対象に、レモン系香料で香りづけした5種類の炭酸水について、風味、飲用時に想起される感情、嗜好性を調査しました。構造方程式モデリング(SEM)で分析した結果、「果汁感・瑞々しさ」(試料の果汁含有量を示すものではなく風味に対する評価)は「前向き」「楽しい」「元気」などのポジティブな感情と関連し、高い嗜好性との間に関係が認められました。一方、「青さ・未熟感」は「緊張・不快感」と関連し、低い嗜好性にも関係が認められました。
- 研究2(レモンRTDで関係を検証):2025年12月、研究1とは異なる調査参加者60名を対象に、4種類のレモンRTDについて同様の調査を実施しました。SEMと質的比較分析(QCA)を用いた検証の結果、中核となる「果汁感・瑞々しさ」「爽快・ポジティブな感情」「嗜好性」の関係がレモンRTDでも示唆され、QCAでも爽快・ポジティブな感情を含む複数の条件の組み合わせと嗜好性との間に関係が認められました。
研究から示唆された知見と留意点
2つの調査を通じて、レモン風味飲料の嗜好性には、味や香りだけでなく飲用時に想起される「リフレッシュ」「前向き」などの爽快感やポジティブな感情も関係することが示唆されました。こうした感情は、「好き」「おいしい」「また飲みたい」といった嗜好性を捉える評価視点の一つになり得ると考えられています。
なお、本研究は特定の商品の優劣や、特定の風味・感情が実際の購買・飲用行動や販売実績につながることを示すものではなく、飲用による健康効果や気分改善効果を検証したものではないとしています。
今後の商品開発への展望
ポッカサッポロフード&ビバレッジとサッポロビールは、今後も幅広い商品や飲用シーンを対象に、風味、感情、嗜好性の関係について研究を進める方針です。
将来的には、本研究で得られた知見を、ポッカサッポロフード&ビバレッジでは清涼飲料、サッポロビールではレモンRTDの商品開発に活用することを目指しています。味や香りに加え、爽快感やリフレッシュ感などの情緒的な価値も開発に取り入れ、顧客の嗜好や飲用シーンに寄り添った飲用価値の提案につなげていくとしています。
本記事はポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社およびサッポロビール株式会社の発表をもとに作成。
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