変える必要はあった? 新紙幣への反応を400人にアンケート
株式会社バリューファーストが運営するゼニエモンは、10代以上の男女400名を対象に新紙幣についてのアンケート調査を実施した。
調査結果によると、新紙幣の肖像画に採用された渋沢栄一(1万円札)の認知度は約8割と高く、津田梅子(5千円札)と北里柴三郎(千円札)は約6割が認知していた。特に渋沢栄一は「日本資本主義の父」と呼ばれる偉人であることから、高い認知度につながったと考えられる。
一方で、「今回、新紙幣に変える必要があったと思いますか?」という質問に対し、半数以上が「必要があったとは思わない」と回答。その理由として「旧紙幣でも問題ない」「コストの無駄」などが挙げられた。国全体でキャッシュレス化を促進している中で、多くのコストを費やして新紙幣を発行したことに矛盾を感じている人が多いようだ。
新紙幣のデザインについては、「おもちゃみたい」という意見が最も多く寄せられた。まだ見慣れていないことから、子どものおもちゃや偽札のように見えるといった声が多数あった。また、細部のデザインに対する指摘もあり、「1万円札の数字の1と千円札の数字の1のフォントが違うのが気になる」「数字と漢数字の位置が入れ替わっているのが嫌」などの意見が寄せられた。
新紙幣には「高精細すき入れ(すかし)」と「3Dホログラム」という2つの偽造防止技術が採用されており、その認知度は64.0%と比較的高かった。一方で、ユニバーサルデザインの認知度はわずか36.50%にとどまり、偽造防止技術に比べて低い結果となった。
今回の調査結果から、新紙幣に対する世間の反応は賛否両論であることがわかった。国民の理解を得るためにも、新紙幣発行の目的をより明確に説明していく必要があるだろう。