歯髄幹細胞再生医療研究会が東京でフォーラム開催 幹細胞研究の基礎や法規制を解説
埼玉県さいたま市に拠点を置く歯髄幹細胞再生医療研究会(代表:吉見洋志)は、2026年8月30日(日)に東京都中央区で「歯髄幹細胞再生医療フォーラム2026 in Tokyo」を開催した。
本フォーラムは、医科・歯科分野の医療従事者および関係者を対象に、幹細胞研究の基礎から最新の臨床応用、厳格な法規制に関する正しい知識を深め、安全かつ適切な現場導入をサポートすることを目的に実施された。当日は基礎研究、法務、臨床経営の各領域の専門家が登壇し、正しい知識の理解、科学的根拠に基づく品質・安全管理、法令遵守の徹底を重点的な目的として情報提供が行われた。

幹細胞研究の基礎と分泌成分へのパラダイムシフト
特別講演「幹細胞研究の基礎から臨床応用まで」では、鶴見大学 副学長 / 歯学部 口腔内科学講座 教授の里村 一人 氏が登壇した。里村氏は、再生医療の根幹である幹細胞の種類や特徴を整理し、間葉系幹細胞の最新の科学的知見や、幹細胞培養上清液の医療における可能性について解説した。
講演では、歯髄幹細胞の発生学的特徴(神経堤由来)や研究背景が紹介されたほか、従来の細胞移植にとどまらず、幹細胞が分泌する因子や細胞外小胞(EV)が周囲の細胞に与える影響と、その歯科応用への可能性に関する発表が行われた。

再生医療を取り巻く法制度とインフォームドコンセント
法務講演「再生医療を取り巻く法制度・広告・安全な導入について」では、菊池法律事務所の菊池不佐男(きくち・ふさお)弁護士が登壇した。菊池弁護士は、再生医療等安全性確保法(安確法)をはじめとする関連法制度やガイドライン、適切な広告表現について詳述し、医療機関が安全かつ誠実に医療を提供するための留意点を示した。

さらに、医療機関が遵守すべき「再生医療等安全性確保法(安確法)」と「薬機法」の適用関係を整理した。保険適用外の先進的・自由診療等を行う際の注意点として、期待される効果だけでなく、リスクや副作用、代替治療の選択肢、公的救済制度の不適用といった事項を事前に過不足なく開示・説明する医療提供姿勢の重要性が強調された。
品質管理の徹底と臨床データの客観的検証
歯髄幹細胞再生医療研究会 代表であり、医療法人隆聖会 理事長、隆聖会ラボ 最高責任者、吉見医科歯科クリニック 総院長、北海道大学臨床教授、セブ医科大学客員教授を務める吉見 洋志 氏は、臨床現場における取り組み事例と安全な導入について講演した。
吉見氏は、自院のCPC(院内ラボ)において歯髄幹細胞培養上清液を培養する立場から、継代を3代までに限定するなどの厳格な品質管理の重要性に言及した。また、筋・神経・中枢神経系が絡む複雑な疼痛メカニズム(関連痛や中枢性感作)に触れながら、自院で実施した培養上清・EVを用いた43症例のデータを紹介した。あわせて、単一施設の結果に過信せず、今後は複数施設での症例蓄積による客観的な検証が必要であるとの見解を提示した。

歯髄幹細胞再生医療研究会の今後の活動
歯髄幹細胞再生医療研究会は、患者へ安心・安全な医療が届けられる社会の実現を目指し、以下の活動に注力するとしている。
- 医科・歯科業界における幹細胞培養上清液の正しい知識の啓発
- 関係法令およびコンプライアンス遵守の重要性に関する啓発活動
- 医療機関と連携した、幹細胞培養上清液に関する質の高い症例研究の蓄積・発信
【研究会概要・問い合わせ先】
- 団体名:歯髄幹細胞再生医療研究会
- 代表:吉見洋志
- 所在地:埼玉県さいたま市
- Webサイト:ポータルサイト https://portal.443-ryusei.jp/
- E-mail:info☆443-ryusei.jp(☆を@に変更してメール送信お願いします)
- TEL:048-834-4443
本記事は歯髄幹細胞再生医療研究会の発表をもとに作成しました。
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